ヘルムート・マルコ、フェラーリF1との戦いにおけるチームオーダー発動は時期尚早だと否定。ペレスの適応力にも満足

 レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、フェラーリのカルロス・サインツの現在のパフォーマンスがチームメイトのシャルル・ルクレールに及んでいないことは、レッドブルにとっていいニュースではないと認めている。

 ルクレールは、開幕戦バーレーンGPでの優勝と、第2戦サウジアラビアGPで2位に入賞したことにより、ドライバーズ選手権でサインツに12ポイント差をつけて今週末の第3戦オーストラリアGPに臨む。これまでのところサインツはチームメイトよりもパフォーマンスが低く、フェラーリのF1-75のフィーリングをつかむのに苦戦しており、マシンの理解をより深める必要があることを認めている。

角田裕毅「リタイアは残念だったがパフォーマンスに好感触。今回は中団トップで戦いたい」/F1第3戦プレビュー

 アルファタウリF1チームの角田裕毅は、今週末、2022年F1第3戦オーストラリアGPに臨む。アルバートパーク・サーキットで走るのはこれが初めてとなる。

 第2戦サウジアラビアでは、予選でタイムを出す前にトラブルに見舞われ、決勝ではグリッドにつく前のレコノサンスラップで再度問題が発生してストップ。結局出走することができなかった。しかしマシンのパフォーマンス自体は期待が持てるものだったと、角田は述べている。

【F1チーム代表の現場事情:アストンマーティン】ドライバー交代、テロ発生…初仕事で苦難に直面も、巧みに対処

 大きな責任を担うF1チーム首脳陣は、さまざまな問題に対処しながら毎レースウイークエンドを過ごしている。チームボスひとりひとりのコメントや行動から、直面している問題や彼のキャラクターを知ることができる。F1ジャーナリスト、クリス・メッドランド氏が、2022年F1第1戦バーレーンGP、第2戦サウジアラビアで、アストンマーティンの新代表マイク・クラックの言動をウォッチした。

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 F1レースウイークエンドには毎回、大きなドラマを抱えているチーム代表がひとりかふたりいるものだ。2021年には、レッドブルのクリスチャン・ホーナーとメルセデスのトト・ウォルフの間にしばしば論争が巻き起こり、注目を集めた。

マクラーレンF1代表「MCL36は根本的な問題を抱えている」空力コンセプト全体の分析が必要

 マクラーレンF1チームの代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、同チームのMCL36には「根本的な問題」があり、それによってマシン全体の空力コンセプトを徹底的に分析する必要に迫られていると語った。

 マクラーレンは、バルセロナでの第1回プレシーズンテストで、最速チームのひとつだった。しかしそれ以降は行き詰まりを見せており、バーレーンでのテストでブレーキトラブルにより走行時間が限られたことも、向上を図る妨げになった。

【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第1/2戦】着実に成長も不運に阻まれた。腐らず集中を

 2022年、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、F1での2シーズン目を戦っていく。昨年に続き、エディ・エディントン氏が、グランプリウイークエンドを通して角田の動きをくまなくチェックし、豊富な経験をもとに、彼の成長ぶり、あるいはどこに課題があるのかを忌憚なく指摘する。今回は2022年F1第1戦バーレーンGPと第2戦サウジアラビアGPについて語ってもらった。

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「これはあんまりだ……」サウジアラビアGP決勝スタートまで約40分という時に、角田裕毅がアルファタウリをランオフエリアに停めるのを見て、私は思わずつぶやいた。どれだけ不運なんだ。トラブルのせいで、予選でタイムを出せなかった上に、レースに出ることもできないだなんて! 

【新連載:利権と闘争】ベッテルならどうした? 危険に目をつぶってでも強行するほかなかったF1サウジアラビアGP

 autosport web/F1速報公式サイトで長年連載してきた「ホンダF1甘口コラム」「ホンダF1辛口コラム」の「辛口」パートの執筆者ニック・リチャーズ氏が、F1の政治問題をテーマにする新コラムをスタート。独自のシニカルな視点で時事に切り込む。

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 長年私は「ホンダF1辛口コラム」を執筆してきたが、2021年末でホンダはF1活動をやめてしまい(レッドブル・パワートレインズにエンジンとスタッフを提供してはいるが)、残念ながらもうホンダについて書けることはない。しかし今年は、F1における政治的な問題について書いてほしいという、新しい依頼を受けた。

「C3とC4のパフォーマンス差が小さかった」ピレリ、F1オーストラリアGPでのひとつ飛ばしのタイヤ選択について説明

 ピレリは今週末のF1第3戦オーストラリアGPに向けて、タイヤレンジを1段階とばした。いつもと異なるタイヤ選択は、F1チームがメルボルンで直面するいくつかの未知の要素のひとつとなっている。

 ピレリはC2(ハード)、C3(ミディアム)、そしてC5(ソフト)をオーストラリアGPに向けて割り当てた。ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、メルボルンでひとつ飛ばしのコンパウンドを選択して試すことにした理由を次のように説明した。

コース改修とひとつ飛ばしのタイヤ選択により、F1オーストラリアGPは未知の週末に。ウイリアムズは“妥協”が必要と予想

 ウイリアムズの車両性能責任者を務めるデイブ・ロブソンは、F1第3戦オーストラリアGP向けのタイヤセットのうち種類をひとつをとばすというピレリの決断によって、決勝日にセットアップ上重大な妥協をしなければならないと述べている。

 ピレリは今週末のオーストラリアGPで、C2とC3タイヤ、そしてC4をとばしてC5タイヤをチームに割り当てるという試みを行うことにした。ピレリが通常とは異なるタイヤラインアップを揃えたうえに、アルバートパーク・サーキットではコースの改修が行われたことで、チームは3年ぶりのメルボルンでいくつか興味深い挑戦に直面することになる。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】最悪のタイミングでSC導入。不運が続くも9位入賞、勢力図変化も実感

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。今年で2回目となるサウジアラビアGPでは、ミック・シューマッハーが予選で大きなクラッシュを喫した。幸いシューマッハー自身に大きな怪我はなかったが、マシンは大破。決勝レースを欠場することになった。一方ケビン・マグヌッセンは2戦続けてのポイントを獲得したが、もっと高い順位での入賞が見えていただけに悔しい結果となった。そんなサウジアラビアGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。

【F1第2戦無線レビュー(2)】レース終盤は息詰まる首位攻防戦「自分たちの仕事をしよう」とフェルスタッペンに檄

 2022年F1第2戦サウジアラビアGPのレース中盤以降、優勝争いはセーフティカーのタイミングで首位に浮上したシャルル・ルクレールと、2番手マックス・フェルスタッペンに絞られた。レース後半に入るとトラブルなどでリタイアするクルマが増え、それによるVSCや黄旗が各車の状況を左右する展開に。サウジアラビアGP後半を無線とともに振り返る