サーキット近郊での爆発を受けて、F1とFIAが声明を発表。予定通りにサウジアラビアGPを開催へ

 3月26日(土)、F1とFIAは共同で声明を発表し、F1第2戦サウジアラビアGPを予定通りに続行すると発表した。

 25日(金)にサウジアラビアのジェッダ・ストリート・サーキットでフリー走行1回目が行われていた時間帯に、サーキット近郊に位置する石油精製所で爆発事故が起きた。この事故が起きた精製所はサウジアラビアの石油会社『サウジアラムコ』の施設で、AP通信やロイターなどは、イエメンの反政府勢力であるフーシ派がミサイルで爆撃を行ったものと伝えられている。

ハミルトン「問題の多くが未解決だが、可能な限り良い状態に持っていきたい」メルセデス/F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、メルセデスのルイス・ハミルトンはフリー走行1=9番手/2=5番手、ジョージ・ラッセルはフリー走行1=15番手/2=6番手だった。

 トラックサイド・エンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、この日もメルセデスはバウンシングの問題を解決するための実験を行ったが、解決策はまだ見つかっていないと述べている。ポジティブな点としては「バーレーンと比べると、マシンバランスは向上しているし、タイヤのデグラデーションの状況については非常に満足している」ということだ。

F1 Topic:深夜まで続いた緊急会合。サウジアラビアGP続行が決まるも、硬い表情を見せたドライバーたち

 サウジアラビアのジェッダ国際空港付近にある石油関連施設が、金曜1回目のフリー走行中に爆発されたのに伴い、F1は2回目のフリー走行の前にドライバー及びチーム代表者を招集しての緊急会合を行い、フリー走行2回目は15分遅れでセッションが開始された。2回目のセッション後に再び緊急会合が開かれ、話し合いの結果、サウジアラビアGPは予定通り、残りのイベントを続行することで参加者全員が一致した。

 会合後、ステファノ・ドメニカリとモハメド・ベン・スレイエムがメディアの前に現れ、次のように声明を発表した。

フェラーリ2台がウォールに接触、ロングランをこなせず「自信を失ってはいない」とルクレール/F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、フェラーリのシャルル・ルクレールはフリー走行1=1番手/2=1番手、カルロス・サインツはフリー走行1=4番手/2=3番手だった。

 FP2終盤、ふたりともバリアにヒットしたことで、フェラーリは走行を早めに切り上げなければならなかった。まずサインツがフライングラップでマシンの左サイドをバリアにこすり、その直後、ルクレールが左フロントホイールをウォールに軽く接触させた。フェラーリによると、2台とも大きなダメージは負っていなかったが、セッション中に修復することはできなかったということだ。

ガスリー「まだ真のペースを見せていない。予選Q3で戦えると信じている」アルファタウリ/F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーはフリー走行1=5番手/2=12番手だった。

 ガスリーは前戦バーレーンGPでマシンから出火してリタイアしており、サウジアラビア金曜の時点で、パワーユニットの全エレメント(ICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクス、エキゾーストシステム)の2基目、ギヤボックスの全エレメント(ギヤボックスケースおよびカセット[GBX C & C]、ギヤボックスドライブライン、ギヤチェンジコンポーネントおよび補助コンポーネント[GBX DL])のそれぞれ2基目が投入された。すべてシーズン中に使用が許される基数内であるため、ペナルティは受けない。

ペレス4番手「トラフィックに阻まれた。予選では確実にクリーンラップを取ってフェラーリと戦いたい」F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、レッドブルのセルジオ・ペレスはフリー走行1=7番手/2=4番手だった。

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
フリー走行1=7番手(1分31秒563:ソフトタイヤ/25周)/2=4番手(1分30秒360:ミディアムタイヤ/24周)

F1第2戦金曜会見:ガスリー、前戦での出火によりPUとギヤボックスを全交換「再発しない保証はないが、できることはやった」

 1週間前の第1戦バーレーンGPは、見どころ満載のレースだった。レッドブルの自滅に助けられたとはいえ、フェラーリの1-2フィニッシュは、今シーズンがさらに面白くなりそうな予感を抱かせてくれた。

──シャルル、素晴らしい勝利おめでとう。これでチームの士気が大いに上がったのでは?

フェルスタッペン2番手「改善の余地はたっぷりある」レッドブル、カーフューを破り深夜作業/F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはフリー走行1=2番手/2=2番手だった。

 前戦バーレーンでのダブルリタイアの原因について、レッドブルのスポークスパーソンは、次のように説明している。

「先週末は2台とも燃圧の低下に陥った。両車に正しい量の燃料が残っていたが、真空状態が起きて、ポンプが燃料を吸い上げてエンジンに供給することができなかった」

角田裕毅、トラブルでストップも初日10番手「問題を修復し、予選をしっかり戦いたい」F1第2戦金曜

 2022年F1サウジアラビアGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はフリー走行1=6番手/2=10番手だった。

 角田はFP2セッション終了時にトラブルでコース上でストップした。チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、「残念ながらセッション終盤に、裕毅のマシンのドライブラインに問題が発生し、コース上でストップしなければならなかった」と説明している。

サウジアラビアへのミサイル攻撃にF1ドライバーたちが懸念。4時間にわたる協議の後、ボイコットは回避へ

 F1サウジアラビアGPを続行すべきかどうかについて全ドライバーが長時間にわたるミーティングを行った。その結果、グランプリは予定どおり実施され、ドライバーたちは出場することに同意したようだ。

 金曜午後にジェッダ・サーキット近郊に位置する国営石油会社サウジアラムコの石油関連施設がミサイル攻撃を受けて炎上。AP通信やロイターなどは、爆撃を行ったのはイエメンの反政府勢力フーシ派であると伝えている。