珍事件、コルベットから飛んだナットがライバル車のラジエーターを直撃/IMSA第3戦

 4月9日に行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦ロングビーチの決勝レース中に珍しい事件が起きた。それはスタートから40分を迎える直前にピットレーンで発生。ピットインした3号車シボレー・コルベットC8.R GTD(コルベット・レーシング)の右フロントタイヤからナットが宙を舞い、さながら弾丸のように同じくピット作業中だった9号車ポルシェ911 GT3 Rを襲ったのだ。

 ポルシェのボンネットカバーに“着弾”したナットはパフ・モータースポーツ9号車のラジエーター穴を開けた。この影響でこのレースで3号車コルベットと優勝を争っていた9号車ポルシェは戦線離脱。また、コルベットにも「機器の制御を失った」として、レースコントロールからドライブスルーペナルティが課されている。

“曲がりきれず”一時後退も、01号車キャデラックが再逆転優勝/IMSA第3戦ロングビーチ

 4月9日、アメリカ・カリフォルニア州のロングビーチ市街地コースにおいて、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦ロングビーチの決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたキャデラック・レーシングの01号車キャデラックDPi-V.R(セバスチャン・ブルデー/ランガー・バン・デル・ザンデ組)が優勝。僚友02号車キャデラックDPi-V.Rがこれに続き、同チームを運営するチップ・ガナッシ・レーシング(CGR)の2台がワン・ツー・フィニッシュを飾っている。

 NTTインディカー・シリーズとの併催イベントとなった今戦のロングビーチ・グランプリ。ロングビーチ市街地コースを舞台とするこのイベントは、通常のレースフォーマットよりも短い100分のスプリントレースで争われる。

BMWと前戦優勝のコルベットは出力抑制。第3戦ロングビーチのBoPに変更あり/IMSA

 4月8~10日にアメリカ、カリフォルニア州のロングビーチ市街地コースで開催される、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦を前に各クラスのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)が発表された。

 この中で、先月行われた第2戦セブリング12時間でGTDプロクラス初優勝を飾ったシボレー・コルベットC8.R GTDと、今季デビューしたBMW M4 GT3の2車種は抑制調整の対象となり、エンジン出力の削減などを受けることになっている。

ジェントルマンドライバー木村武史がELMS、そしてル・マンへ挑む「将来に繋がれば」

 2022年、スイスのケッセル・レーシングからヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)、そしてル・マン24時間への参戦が決まった木村武史。ル・マンには2019年から3年連続出場を果たし、年々タイムも向上してきたが、ここ2年はトラブルにも泣かされている。そんな木村が2022年の参戦を果たすまでの経緯を聞いた。

ABSSA MOTORSPORTがGTワールドチャレンジ・アジア参戦体制を発表。小泉洋史と澤圭太がコンビ

 4月6日、澤圭太率いるABSSA MOTORSPORTは、2022年のファナテック・GTワールドチャレンジ・アジアの『ジャパンカップ』参戦体制を発表した。チームはマクラーレン720S GT3を投入し、ベテランの小泉洋史と澤がコンビを組む。

木村武史のチームメイトが決定。ケッセル・レーシング、ル・マン/ELMSラインアップを発表

 ケッセル・レーシングは4月4日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、およびル・マン24時間レースで『フェラーリ488 GTE Evo』をシェアする2022年シーズンのドライバーラインアップを発表した。

 今季の夏以降に“ウイングレス”のル・マン・ハイパーカー、『プジョー9X8』でWEC世界耐久選手権に参戦予定であるプジョー。同ブランドのワークスドライバーであるミケル・イェンセンと、シルバー格にレーティングされているデンマーク人ドライバーのフレデリック・シャンドルフ、この2名がケッセル・レーシングに加わり木村武史とともに2022年のELMS、ル・マンを戦っていく。

“ウイングレス”のプジョー9X8、バルセロナで3日間のテストを行う。デュバルもドライブ

 新型ル・マン・ハイパーカー(LMH)『9X8』を開発し、2022年のWEC世界耐久選手権ハイパーカークラスへの参戦を目指すプジョー・スポールは、3月末、スペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで3日間の開発テストを行った。

バレンティーノ・ロッシ、GTWCヨーロッパ初陣は17位。ピットストップに失敗も「そこから学べる」

 スポーツカーレースの“強豪”であるチームWRTから、2022年のファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパにフル参戦するバレンティーノ・ロッシ。MotoGPのレジェンドにとって、シリーズデビュー戦となった今季開幕戦が4月1~3日、イタリアのイモラ・サーキットで行われ、ゼッケン『46』をつけたアウディR8 LMS Evo IIは総合17位でチェッカーを受けた。

 MotoGPロードレース世界選手権で通算9回のチャンピオンを獲得した“レジェンドライダー”が引退後の本格的な四輪レース転向後、初めてGTワールドチャレンジの公式戦に臨んだ。その姿を一目見ようとイモラ・サーキットには多くの観客が訪れ、コースサイドにはお馴染みの『46』という数字が入ったフラッグも見られた。

イモラでGTWCヨーロッパ開幕。前年王者チームWRTが優勝、初参戦のロッシはまさかのピット通過

 4月1~3日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの2022年シーズン開幕戦がイタリア、イモラ・サーキットで開催され、前年の総合王者であるチームWRTの32号車アウディR8 LMS Evo II(ドリス・ファントール/シャルル・ウィーツ/ケルビン・ファン・デル・リンデ組)が、3日に行われたエンデュランスカップ第1戦の決勝3時間レースを制した。

 今季開幕戦でポール・トゥ・ウィンを飾り、新しいアウディのGT3モデルにシリーズ初勝利をもたらしたチームWRT。彼らは決勝日に行われた予選でポールポジションを獲得し、同じくアウディ陣営のサンテロック・ジュニア・チーム(25号車アウディR8 LMS Evo II)とともにフロントロウにチャンピオンカーである32号車アウディを並べた。

バイコレスが新型ル・マン・ハイパーカーを飛行場でシェイクダウン。まもなくサーキットテストを開始へ

 ハイブリッド非搭載のル・マン・ハイパーカー(LMH)を開発しWEC世界耐久選手権への参戦を目指すバイコレスは3月31日、ドイツ西部のツヴァイブリュッケン飛行場において、『ヴァンウォール・バンダーベルLMH』のシェイクダウンを行った。