ヒュンダイ、WRCクロアチアを重要なテストに位置づける「ターマックは僕たちの弱点」とタナク

 4月21~24日に開催されるWRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアは、モンテカルロのような氷結路を含まない完全なアスファルト路面で行われる今季最初のターマック(舗装路)ラリーだ。マニュファクチャラータイトル奪還を目指すヒュンダイ・シェル・モビスWRTは、同地でのラリーがヒュンダイi20 Nラリー1にとって重要なテストになると考えている。

 ヒュンダイ・モータースポーツのラリーチームは、1月のフレンチアルプスに間に合うように3台のまったく新しいハイブリッド・ワークスカーを用意したばかりだったことと、開幕戦に先立って行われたターマックテストでティエリー・ヌービルが大きなクラッシュを喫したことを認めている。

ラトバラ代表はチームオーダーに否定的。トヨタでの展開はタイトルが絡む「1年の最後だけ」/WRC

 2021年シーズンからTOYOTA GAZOO Racing WRTを率いているヤリ-マティ・ラトバラ代表は、2022年WRC世界ラリー選手権のタイトル争いがクライマックスを迎えるシーズン終了時にきわめて重要でない限り、チームオーダーを発令することはないと述べた。

 フィンランドのユバスキュラに拠点を置くチームは、ラリーウイーク中にドライバーのポジションを入れ替えることに否定的なことで知られているが、昨季の王者であるセバスチャン・オジエと、今季トヨタに復帰したエサペッカ・ラッピがシェアする3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1については疑問が呈された。

モンテカルロで大クラッシュ喫したフルモー、失った自信を取り戻し“思い出の地”クロアチアへ

 Mスポーツ・フォードWRTからWRC世界ラリー選手権の最高峰クラスに参戦しているアドリアン・フルモーは、開幕2戦をともにリタイアで終える厳しいシーズンのスタートを切ったが、4月21~24日に開催される第3戦クロアチアを前に自信を取り戻しつつある。

 Mスポーツ・フォード期待の若手フランス人ドライバーは、開幕戦モンテカルロで大クラッシュを喫してリタイア。第2戦スウェーデンでは、フォード・プーマ・ラリー1にエンジントラブルが発生したため、こちらもリタイアとなった。

セブ対決や勝田貴元の力走をもう一度。WRC開幕2戦を振り返る番組がNHKで3月27日放送

 元9連覇王者セバスチャン・ローブが優勝した、WRC世界ラリー選手権の2022年開幕戦から約2カ月が経った。この間にシリーズでは第2戦スウェーデンが行われ、今季ふたりめのウイナーが誕生している。そんな開幕2戦を振り返る不定期番組がNHK BS1で3月27日に放送される。

 今年も伝統のラリー・モンテカルロで開幕したWRCは、新しい車両規則“ラリー1”レギュレーションの導入により、最高峰クラスを戦う車両がすべてプラグイン・ハイブリッド車となった。

【動画】トヨタ、GRヤリスで今年初のグラベルテストを実施。ドライバー目線の迫力映像も公開/WRC

 WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは3月21日、チームの公式Twitter(@TGR_WRC)を更新し、トヨタGRヤリス・ラリー1で2022年最初のグラベルテストを実施したことを明らかにした。

 単一仕様のプラグイン・ハイブリッドシステムの搭載が義務付けられた“新時代のWRC”において、トヨタはラリー1規定での初陣こそ落としたものの、第2戦スウェーデンでは21歳のカッレ・ロバンペラが優勝しランキングリーダー浮上した。また、チームとしても同ラウンド記録したロバンペラとエサペッカ・ラッピによるワン・スリー・フィニッシュによって、第2戦終了時点でマニュファクチャラー選手権首位に立っている。

WRC、ハイブリッドが原因のリタイアに対するペナルティを大幅短縮。次戦クロアチアから適用へ

 FIA世界モータースポーツ評議会は、バーレーンで開催された最近の会合において、モンテカルロとスウェーデンで行われたWRC世界ラリー選手権開幕2ラウンドの結果と評価に基づく、一連のスポーティングレギュレーションの調整を承認した。

 この中のひとつに、今季から導入されているラリー1カーに搭載されるプラグイン・ハイブリッドユニットが異常をきたし、クルーがデイリタイアを余儀なくされた後に受けるペナルティの軽減が盛り込まれている。