2022年WorldRX日程改訂、電動化初年度は“聖地”で7月開幕。最終戦未定の全12戦を予定

 3月第3週に実施された最新のFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)を経て、2022年のWorlRX世界ラリークロス選手権のカレンダーが改訂。当初、ダブルヘッダー多数の全12戦をスケジュールしたものの、電動最高峰“RX1e”クラスの導入を予定する新シーズンは7月初旬にWorldRXを象徴するスウェーデンの“聖地”ホーリエスで開幕し、全7カ国で争われることとなった。

 欧州選手権のEuroRXが5月のハンガリーで開幕したのち、新たな電動車両の時代は7月のスウェーデンで開幕。聖地での名物イベント“マジック・ウイークエンド”では、WorlRXに加え、EuroRX1、EuroRX3、さらに電動ワンメイクのFIA RX2eチャンピオンシップも併催される。

【動画】トヨタ、GRヤリスで今年初のグラベルテストを実施。ドライバー目線の迫力映像も公開/WRC

 WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは3月21日、チームの公式Twitter(@TGR_WRC)を更新し、トヨタGRヤリス・ラリー1で2022年最初のグラベルテストを実施したことを明らかにした。

 単一仕様のプラグイン・ハイブリッドシステムの搭載が義務付けられた“新時代のWRC”において、トヨタはラリー1規定での初陣こそ落としたものの、第2戦スウェーデンでは21歳のカッレ・ロバンペラが優勝しランキングリーダー浮上した。また、チームとしても同ラウンド記録したロバンペラとエサペッカ・ラッピによるワン・スリー・フィニッシュによって、第2戦終了時点でマニュファクチャラー選手権首位に立っている。

WRC、ハイブリッドが原因のリタイアに対するペナルティを大幅短縮。次戦クロアチアから適用へ

 FIA世界モータースポーツ評議会は、バーレーンで開催された最近の会合において、モンテカルロとスウェーデンで行われたWRC世界ラリー選手権開幕2ラウンドの結果と評価に基づく、一連のスポーティングレギュレーションの調整を承認した。

 この中のひとつに、今季から導入されているラリー1カーに搭載されるプラグイン・ハイブリッドユニットが異常をきたし、クルーがデイリタイアを余儀なくされた後に受けるペナルティの軽減が盛り込まれている。

GRヤリスGR4ラリー、2022年開幕戦は“王者”勝田範彦が3位表彰台獲得/全日本ラリー

 JRC全日本ラリー選手権開幕戦『新城ラリー2022』が3月18~20日、愛知県新城市を拠点に開催された。トヨタGRヤリスGR4ラリーをシリーズに投入し、最高峰カテゴリーであるJN1クラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、勝田範彦/木村裕介組が総合3位表彰台を獲得。一方、チームメイトの眞貝知志/安藤裕一組はリタイアとなっている。

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、モータースポーツの厳しい環境の下で“人を鍛え、クルマを鍛える”ことを目的に、2015年からJRCに参戦しており、2021年はトップカテゴリーへのステップアップを果たした。同年、チームはシリーズ8冠王者である勝田を迎えシリーズチャンピオンを獲得した。

ヘイキ・コバライネン、全日本ラリーJN1初参戦初優勝。全SSで最速タイムを記録/第1戦新城

 JRC全日本ラリー選手権の今季開幕戦『新城ラリー2022』が、3月18日から20日にかけて愛知県新城市を中心に開催され、前年のJN2チャンピオンであるヘイキ・コバライネン/北川紗衣組(AICELLOラックDL速心FABIA R5)が初参戦となったJN1クラスで初勝利を挙げた。

 2021年に続き、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて無観客での開催となった新城ラリー2022。競技は土曜日に3本、日曜も3本のステージが設定され都合6本のSS、ステージ合計距離約64kmで争われた。

チーム三菱ラリーアート、増岡浩を総監督に迎えアジアクロスカントリーラリー2022に参戦へ

 3月18日、三菱自動車は同社が技術支援を行う“チーム三菱ラリーアート”が2022年8月6日から12日に開催されるAXCRアジアクロスカントリーラリーに『ミツビシ・トライトン』で参戦すると発表した。同チームの総監督には元ダカール王者の増岡浩が就任している。

 AXCRはFIA国際自動車連盟が公認するクロスカントリーラリーのひとつで、主にタイが戦いの舞台となるイベントだ。このラリーの特徴は、アセアン地域と呼ばれる東南アジア特有の高温多湿な気候と、山岳や密林を中心とした過酷なオフロードで争われる点にある。

日本にも根付き始めたラリー文化。勝田貴元が描いたブラックマークが新名所に【WRC Topic】

 ヨーロッパや南米でのラリーの人気は非常に高く、WRC世界ラリー選手権や各国のローカルラリー選手権はスポーツイベントとして一般社会に受け入れられている。

 しかし、日本では一般道を全開で走るという競技スタイルがななかな理解されず、危険行為であると色眼鏡で見られるようなことも過去にはあった。実際には完全にクローズされた道で安全を最優先して開催されているので、そのようなことはないのだが、なかなかそれが理解されなかったのだ。