2022年F1第3戦オーストラリアGPの決勝レースが行われ、ハースのミック・シューマッハーは13位、ケビン・マグヌッセンは14位でレースを終えた。
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】最悪のタイミングでSC導入。不運が続くも9位入賞、勢力図変化も実感
2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。今年で2回目となるサウジアラビアGPでは、ミック・シューマッハーが予選で大きなクラッシュを喫した。幸いシューマッハー自身に大きな怪我はなかったが、マシンは大破。決勝レースを欠場することになった。一方ケビン・マグヌッセンは2戦続けてのポイントを獲得したが、もっと高い順位での入賞が見えていただけに悔しい結果となった。そんなサウジアラビアGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。
F1を離れていたことが影響し、首を痛めたマグヌッセン。体が完全に適応するには時間がかかると担当フィジオが語る
ハースのケビン・マグヌッセンは、2022年F1世界選手権の最初の2レースで注目を集めたドライバーのひとりだが、彼の体が完全にF1に適応するようになるまでには時間がかかると見られている。
2020年末にF1を去ったマグヌッセンがハースに戻ることが決まったのは、バーレーンで行われた2回目プレシーズンテストが始まる数日前だった。開幕戦まではほとんど走行していなかったが、それでもバーレーンGPとサウジアラビアGPでポイントを獲得した。
大破したシューマッハー車のコストは約1億2000万円に及ぶ可能性も。PUとシャシーは影響を免れたことが明らかに
ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表によると、F1第2戦サウジアラビアGPの予選におけるミック・シューマッハーのクラッシュによって、チームに100万ドル(約1億2000万円)もの費用がかかる可能性があるという。
シューマッハーはジェッダでの予選Q2の終盤にターン10でワイドになって縁石に乗り上げ、ほぼフルスピードでバリヤにマシン側面から衝突した。シューマッハーは体をひどく打ったが、比較的無傷でマシンから脱出した。
ハース、次戦オーストラリアでスペアパーツが不足する可能性を危惧してシューマッハーの欠場を決断/F1第2戦
ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、F1第2戦サウジアラビアGPのためにミック・シューマッハーのマシンを修理し、次戦オーストラリアGPで妥協するという危険を冒すことは「意味がなかった」と述べている。
シューマッハーは、予選Q2で大クラッシュを喫し、マシンは大破した。彼自身はメディカルセンターでのチェックを経て、ジェッダの病院で念のため検査を受けたが大きな怪我などはなかった。
シューマッハー「どこも痛くないし僕は大丈夫。最新のF1マシンの安全性が証明された」:ハース F1第2戦決勝
ハースのミック・シューマッハーは、2022年F1第2戦サウジアラビアGPの予選で大きなクラッシュを喫したため、決勝レースを欠場した。
シューマッハーはクラッシュ後にメディカルセンターへ運び込まれ、その後予防的検査のためにジェッダのキング・ファハド軍用病院に搬送された。幸いにも大きな怪我などはなく、レース前のドライバーズパレードにも参加したが、次戦以降のレースを見据えてマシンのパーツを温存するために欠場となった。
2022年F1第2戦サウジアラビアGP決勝トップ10ドライバーコメント(1)
2022年F1第2戦サウジアラビアGPの決勝レースで6位~10位に入賞したドライバーたちが日曜日を振り返った。6位~10位のドライバーはエステバン・オコン(アルピーヌ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。
マグヌッセン9位「想定しうる最悪のタイミングでセーフティカーが入った」ハース/F1第2戦決勝
2022年F1サウジアラビアGP決勝で、ハースのケビン・マグヌッセンは9位だった。
■ケビン・マグヌッセン(ハースF1チーム) 決勝=9位
僕にとって起こりうる最悪の事態が起きた。周囲とは逆の戦略を採り、ほとんどのドライバーがミディアムを選んだのに対してハードタイヤでスタートした。その場合、想定しうる最悪の出来事は16周目か17周目にセーフティカーが入ることで、16周目にまさにそれが起きてしまったんだ。
F1第2戦サウジアラビアGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2022年F1第2戦サウジアラビアGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが土曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはジョージ・ラッセル(メルセデス)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)だ。
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第2回】成長を見せたケビンが最高のカムバック。テストで見えたクルマの速さは本物
2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。2回目のプレシーズンテストを前に、ニキータ・マゼピンの後任としてケビン・マグヌッセンがチームに復帰することが決まり、ハースは求めていた経験豊富なベテランドライバーとともにシーズンを戦えることになった。
迎えた開幕戦では、そのマグヌッセンがトラブルを抱えながらもミスのない走りで予選Q3に進み速さを披露。決勝でも5位入賞を果たし、ハースに2シーズンぶりのポイントをもたらした。昨年シーズンを諦めてクルマの開発に力を注いだことが実を結んだ形だ。そんなバーレーンGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。