ジョージ・ラッセルは、W13に影響を与えている慢性的なポーパシング(高速時にマシンが上下に激しく振動する現象)に対処できれば、メルセデスは今の問題の99パーセントを解決できると語っている。
開幕戦バーレーンに続き第2戦サウジアラビアGPでも、メルセデスのドライバーたちはW13のパフォーマンス不足に苦労し、ルイス・ハミルトンは予選においてQ1で敗退するという衝撃の結果に終わった。
ラッセルは異なるセットアップのおかげで、ハミルトンよりは上位の予選6番手を獲得したものの、レースでは4位のセルジオ・ペレスから22秒差の5位にとどまった。ハミルトンは10位で1点獲得するのがやっとだった。
ラッセルは、メルセデスW13のポーパシング/バウンシングという問題は簡単に解決できるものではないと繰り返し述べている。この問題の根底には多くの要因があるのだという。F1レギュレーション変更の影響で、すべてのチームがポーパシングの問題に直面したが、メルセデスは特に問題が大きく、シーズン2戦を終えても解決に至っていない。
「マシンの機械的な剛性特性、フロアの剛性特性、フロアのデザイン、タイヤの内圧など、多くの要素が絡んでいる」とラッセルは説明する。
「エンジンモードもそのひとつだ。速度が速くなると、症状が悪化する。だから予選が厳しくなるんだ」
「だからこの問題に先手を打つ必要がある。決勝では、DRSを閉じているときはDRSを開いているときよりもダウンフォースが大きい。それも考慮する必要のある要因だ」
「まだこういったことについて学習している過程だ。だから理想とはほど遠い状態なんだ。でも、だからこそ、ポーパシングを解決できれば、僕たちが抱えている問題の99パーセントを修正することができると思っている」
メルセデスは1セッションごとに学習を積んでいるわけだが、ラッセルは進歩するペースが遅いと考えている。
「情報を得て、学び続けている。でも今のところ小さなステップを踏んでいるにすぎない。もっと急速に飛躍的に前進していく必要がある」
「問題を解決する特効薬を見つけられずにいるんだ。でも見つけられれば、ラップタイムが大幅に向上するだろう。『言うは易く行うは難し』だけどね」