三菱ふそうトラック・バスはドコマップジャパンと車両データの連携を開始すると発表した。2022年4月より、ふそうのテレマティクス搭載済みトラック・バスで動態管理サービス「DoCoMAP」を利用できる。
ユーザーは新たにデバイスを追加することなく、安価に動態管理サービスを利用可能になる。いっぽうふそうはデータの活用と連携を通じてテレマティクスサービスの拡大を推進する。
ドコマップジャパンは2021年11月に日野自動車のコネクテッド車両とのデータ連携を発表していた。ふそう車にも拡大したことで利用者が大幅に増えそうだ
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部・三菱ふそうトラック・バス
ふそう車もドコマップジャパンとのデータ連携を開始
三菱ふそうトラック・バス株式会社は、株式会社ドコマップジャパンと車両データの連携を開始すると発表した。2021年5月より実施した全国のフジホールディングスグループ企業でのトライアル運用を経て、2022年4月より一般ユーザー向けにも提供を開始する。
ドコマップジャパンとのデータ連携は、昨年発表された日野自動車に続き2社目となる。
ふそうのテレマティクスサービス「Truckonnect(トラックコネクト)」及び「BusConnect(バスコネクト)」搭載車で、ドコマップジャパンの提供する動態管理ソリューション「DoCoMAP」を、新たなデバイスや追加のシステム設定なしで利用できる。
ふそうとしてはデータの活用や外部パートナー企業との連携を推進するとともに、「トラックコネクト」及び「バスコネクト」をより幅広いユーザーに活用してもらうことが狙いだ。
いっぽうドコマップジャパンは、エンドユーザーに対して車両に新たなデバイスを追加する必要がなく、安価で高機能な動態管理ソリューションを手軽に導入できることから、IoT機器の導入が進んでいない運送業界への貢献を目指している。
DoCoMAPでは車両の位置情報をはじめとするリアルタイムでの車両動態管理機能をより低コストで利用できるようになる。
ふそうのコネクテッド車両から得られる車両位置情報と車速データをDoCoMAPのデータベースと連携することで、同サービスをふそうのコネクテッド車両から利用できるという仕組みだ。
DoCoMAPのサービスは、既に「トラックコネクト」を搭載済みの大型・中型・小型トラック及び電気小型トラックにくわえて、「バスコネクト」を搭載済みの大型観光バス及び小型マイクロバスでも提供する。
車両の動態管理サービスは、稼働率の改善と空車回送率の低減を通じて環境への配慮にも繋がる。リアルタイムでの位置情報が確認できるため、貨物車両のほかに旅客車両の運行スケジュール管理にも有用なサービスだ。
ふそうはテレマティクスソリューションを提供するだけでなく、外部パートナー企業との連携やデータの活用をさらに推進することで、顧客にとってより価値のあるテレマティクスサービスの実現を目指す。
主な機能と対象車種
DoCoMAPはNTTドコモが提供する位置情報サービスをベースに富士運輸が開発した、運送業に特化した車両の動態管理システム。
NTTドコモのGPS端末を車両に取り付けることにより、位置情報がシステムに記録される仕組みだが、データ連携によりデバイスを追加する必要がなくなるため、利用者の負担が軽減される。
今回の連携で利用できるのは次のような機能だ。
- リアルタイム車両位置情報
- 車両の速度表示
- 13ヶ月分の走行履歴
- Google Mapsベースのユーザーインターフェース
- 運行管理業務に適した機能を搭載
- ドライバー向けの運行記録アプリ「DoCoMAP PLUS」対応
位置情報や車速データだけでなく、今後はテレマティクスサービスを通じて取得できる多様なデータを連携させて行く予定。
なお、テレマティクスサービスを搭載する対象車種は次の通り。
- 大型トラック「スーパーグレート」2017年モデル以降
- 中型トラック「ファイター」2019年モデル以降
- 小型トラック「キャンター」2020年モデル以降
- 電気小型トラック「eCanter」
- 大型観光バス「エアロクィーン」「エアロエース」2019年モデル以降
- 小型マイクロバス「ローザ」2021年モデル以降
投稿 追加デバイス不要!! 三菱ふそう車とNTTドコモの位置情報を利用した動態管理サービス「ドコマップ」のデータ連携が始まる は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。