F1サウジアラビアGP初日3月25日に、開催地ジェッダ・サーキット近くの石油施設が攻撃され、炎上するという事件が起きた。しかしF1は、地元当局から安全の保証を得たうえで、グランプリを予定どおり開催すると発表した。
AP通信やロイターなどが、イエメンの反政府勢力フーシ派がミサイル攻撃を行ったと伝えている。FP1の時間帯に、ジェッダ・サーキットから約11kmに位置する国営石油会社サウジアラムコの石油関連施設が炎上。これを受けて、FIA会長モハメド・ビン・スライエム、F1のCEOステファノ・ドメニカリがF1チーム代表およびドライバーたちとの会合を行い、FP2は15分遅れでスタートすることになった。
FP2終了後、ドライバーのメディアセッションはすべてキャンセルとなり、FIA、F1、チーム代表、ドライバーによる会合が再び実施された。その後、F1は、サウジアラビアGPを予定どおり開催すると発表した。
「F1は今日起きた事態を受けて、関連当局と緊密に連絡を取り合っている」とF1の声明には記されている。
「当局はイベントを予定どおり継続できることを確認した。我々は彼らや全チームと密接に連絡を取り合い、状況を注意深く見守ることになる」
F1サウジアラビアGPの主催者サウジアラビア・モータースポーツ・カンパニーも声明を発表、石油施設が攻撃されたことを認めている。
「我々は今日の午後、ジェッダのアラムコの配給所が攻撃されたことを認識している」
「レース主催者はサウジアラビアの治安当局、F1、FIAと直接連絡を取り合い、F1 STCサウジアラビアGPを訪れるすべての人々と、すべてのドライバー、チーム、関係者の安全を保証するために必要なすべてのセキュリティと安全対策が引き続き実施されるよう取り組んでいる」
「レース週末のスケジュールは予定どおり行われる。すべてのゲストの安全と安心が引き続き我々の最優先事項であり、プレミアムなレースとエンターテインメントの週末にファンを迎えることを楽しみにしている」
ロイターによると、この爆撃による死傷者は出ていないということだ。イエメンでは、サウジアラビアが支援する政府軍と反乱軍との間の内紛が過去数年にわたり続いており、今回のような攻撃が定期的に起きている。
一部のドライバーはグランプリ続行に懸念を示しているといわれている。