2年目のTCRサウスアメリカにアナ・ベアトリスがフル参戦、開幕戦はクプラのレイスが完勝

 創設2年目を迎える南半球のTCRリージョン選手権、TCRサウスアメリカ・シリーズが開幕。4月2~3日の週末にブラジル・ヴェロチッタで開催されたオープニングイベントでは、元インディカー経験者のアナ・ベアトリスことビア・フィゲレイドもデビューを果たし、コブラ・レーシングチームのアウディRS3 LMSでの今季フル参戦が決定するなど、全18台のエントラントが集った。

 その予選から強さを披露したのが、昨季使用したホンダよりクプラへのスイッチを決めたW2プロGPで、最前列スタートを切ったラファエル・レイス(クプラ・レオン・コンペティションTCR)がレース1でポール・トゥ・ウインを達成。続くリバースグリッドのレース2では混乱に次ぐ混乱を経て、PMOモータースポーツのリンク&コー03 TCR艦隊、ファブリツィオ・ペッツィーニとホセ-マヌエル・サパーグがワン・ツーフィニッシュを決めている。

3台体制で復帰のハルダー兄妹、最後の1台にJAS開発生のジャック・ヤングを起用/TCRヨーロッパ

 2年ぶりにTCRヨーロッパ・シリーズに復帰し、3台体制を敷くことをアナウンスしたハルダー・モータースポーツは、ともにTCRシリーズでの優勝経験を持つ兄のマイクと妹ミシェルのハルダー兄妹に加え、最後の1台となるレースシートにジャック・ヤングの起用を発表。ヤングは今季も引き続き、ホンダの開発部隊であるJASモータースポーツによるドライバー開発プログラムの継続も決まっている。

 北アイルランド出身で現在20歳のヤングは、ティーンエイジャーの頃からTCRシリーズに積極的に参戦し、スイスのヴコビッチ・モータースポーツが開発したルノー・メガーヌR.S.TCRの開発などに従事してきた。

クルサードが初代王者を降して連勝。第2世代アウディも今季2勝目/TCRオーストラリア第2戦

 2年間のイレギュラー開催を経て、実質3年目を迎えた2022年TCRオーストラリア・シリーズの第2戦が、3月19~20日の週末にフィリップアイランドで開催され、開幕に続きメルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)のエース、ジェイ・ハンソン(アウディRS3 LMS)がレース1を制覇。続くレース2では、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ参戦経験者のファビアン・クルサード(スタン・スポーツ・ウォール・レーシング/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がシリーズ初優勝を飾ると、最終ヒートでは初代チャンピオンで現RSCレギュラーのウィル・ブラウン(MPC/アウディRS3 LMS)を降し、参戦わずか2戦目で貫禄の連勝劇を飾っている。

マイク&ミシェルのハルダー兄妹、今季は3台体制へ。17歳スペインの新星も参戦継続/TCRヨーロッパ

 ともにTCRシリーズでの優勝経験を持つ兄のマイクと妹ミシェルのハルダー兄妹は、2022年に向けハルダー・モータースポーツとしてTCRヨーロッパ・シリーズに復帰し、3台体制を敷くことをアナウンス。2020年にFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRで戦って以来の欧州リージョン選手権復帰を決めた。また、2021年にホンダ系のブルータル・フィッシュ・レーシングからシリーズデビューを飾ったスペイン出身の17歳、イシドロ・カジェハスは今季ボルケーノ・モータースポーツに移籍し、新たにクプラ・レオン・コンペティションTCRをドライブすることが決まっている。