デニー・ハムリンが待望の今季初勝利、トヨタ・カムリが“Next-Gen”初優勝/NASCAR第7戦

 4月2~3日の週末にアメリカ・バージニア州リッチモンド・レースウェイで開催された、2022年のNASCARカップシリーズ第7戦『トヨタ・オーナーズ400』は、そのイベント冠名どおり北米トヨタの故郷のひとつでもあるチェスターフィールドのトラックで、デニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が今季初優勝。2022年最初の勝利をこれ以上ない場所で記録すると同時に、ケビン・ハーヴィック(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)とウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)をわずか0.552秒差で抑え、トヨタ・カムリが新車両規定“Next-Gen”での初勝利を飾っている。

 ロードコース決戦となった前週のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)に続き、0.75マイルのショートオーバルで開催された第7戦は、開幕から数戦を経た現状でも「新規定マシンのスピードをまだ探っている状態」としながらも、トヨタ陣営のJGR勢が好調さを披露。最初のプラクティスでカイル・ブッシュ(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が最速タイムを記録した。

最終周のワイルドな攻防撃を制し、伏兵ロス・チャスティンが歓喜のカップ初優勝/NASCAR第6戦

 アメリカ・テキサス州オースティンに位置する北米最新のF1トラック、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催された2022年のNASCARカップシリーズ第6戦『エコーパーク・オートモーティブ・グランプリ』は、ここまで2戦連続2位入賞を果たし“台風の目”として躍進するロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)が、幾度もリーダーが入れ替わった最終周の“カオティック・バトル”を制し、ついにカップシリーズ初優勝を手に入れた。

 引き続き併催のNASCARエクスフィニティやキャンピング・ワールド・トラックに加え、北米が誇るトランザム・シリーズとも同時開催されたカップシリーズ第6戦は、今季初、そして2022年より導入の新車両規定“Next-Gen”にとっても初となるロードコースでの争いとなった。

ガレージ56枠から2023年ル・マン参戦のNASCAR車両は「ハイブリッドが前提条件」とACO会長

 2023年のル・マン24時間レースに出場を目指すNASCARの“Next-Gen”車両であるシボレー・カマロZL1は、ハイブリッド・パワートレーンを搭載する可能性が高い。ACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は、ハイブリッド搭載が特別枠“ガレージ56”でのエントリーの前提条件であることを認めている。

ヘンドリック“第四の男”バイロンが今季初勝利。伏兵チャスティンは連続2位入賞/NASCAR第5戦

 1960年以来となる歴史上でも、今季に向け大掛かりな改修を経たアトランタ・モータースピードウェイで、2022年のNASCARカップシリーズ第5戦『Folds of Honor QuikTrip 500』が開催された。3月20日に迎えた決勝では、20名のドライバーによる46回のリードチェンジを数える大混戦を制し、ヘンドリック・モータースポーツ“第四の男”ことウィリアム・バイロンJr.が今季初優勝を飾った。

 0.109秒差で2位チェッカーを受けたクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)は、ファイナルラップでホワイトラインカットのペナルティを受け後退し、代わって今季『台風の目』として躍進する小規模チームの新星、ロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)がクラッシュから驚異のカムバックを演じ、2戦連続の2位入賞を果たしている。

“改造版NASCAR”がル・マン出場へ! 大規模コラボにより特別枠からの2023年参戦を目指す

 NASCARおよびヘンドリック・モータースポーツは3月17日、2023年のル・マン24時間レースに、モディファイされたNASCARの“Next-Gen”車両シボレー・カマロZL1を用い、革新技術を備えた車両に与えられる特別枠である“ガレージ56”から参戦する意向を表明した。