【角田裕毅F1第3戦密着】スタートで順位アップもペースが伸びず。懸念した中高速コーナーでのダウンフォース不足も一因か

 レース前の国歌斉唱のセレモニーに参加するため、全ドライバーがスターティンググリッドに続々と集まってきた。前列左からふたり目にポジションを定められた角田裕毅(アルファタウリ)の後ろには、チームメートのピエール・ガスリーと、昨年の後半戦で臨時コーチ役を務め、今年ウイリアムズからレースドライバーに復帰したアレクサンダー・アルボンがいた。

 角田が少し緊張気味だったのを察したのか、右後ろにいたガスリーが角田の肩を揉み始めた。それを見ていた左後ろにいたアルボンがなにやら声をかけると、角田は振り向いて笑った。

角田裕毅15位「パフォーマンス不足で予想以上に苦戦。こうなった理由を探る必要がある」F1第3戦決勝

 2022年F1オーストラリアGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は15位だった。

 テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、「裕毅はどちらのタイヤコンパウンドでもペースに苦しみ、厳しい一日を過ごした」と振り返った。
「金曜と土曜のセッションでは彼はマシンに比較的満足していたので、今日苦しんだ要因を理解する必要がある」

【角田裕毅F1第3戦密着】Q3進出の手応えを掴むもQ2で状況が一変、アタックもままならず「感触が大きく変わった」

 第3戦オーストラリアGP金曜日の夜、アルファタウリはピエール・ガスリーとともに角田裕毅のセットアップにもいくつかの変更を加えた。ただし、それは金曜日のセッティングを一変させるような大規模なものではなく、金曜日の状態をさらに改善させるための微調整だったと思われる。

 というのも、もしセッティングを大幅に変更したのなら、そのセッティングによってマシンが正しく作動しているかどうかを確認するために、セッション開始と同時にコースインするはずだ。

角田裕毅13番手「予選中にパフォーマンスを失った。決勝でトップ10入りを目指す」F1第3戦

 2022年F1オーストラリアGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は13番手だった。

 テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、予選ではトップ10入りを逃したが、決勝ではポイント獲得を目指していくと述べている。
「明日、戦略上、どのような選択肢があるのかを見ていく。このサーキットではオーバーテイクは簡単ではないが、ここまで2戦同様に、ポイントを獲得するために何ができるかを考える」

角田裕毅が他車の進路妨害でシーズン2回目の戒告受ける。サインツは1回目、ハミルトンとストロールは処分なし/F1第3戦

 F1オーストラリアGPの初日プラクティスで、多数のドライバーが他ドライバーの進路妨害の疑いで審議扱いとなり、角田裕毅(アルファタウリ)とカルロス・サインツ(フェラーリ)に戒告処分がなされた。

 FP1ではサインツがターン14で周冠宇(アルファロメオ)の進路妨害をしたと判断され、シーズン1回目のドライビングに関する戒告を受けた。

角田裕毅初日12番手「初のコースを自信を持って走れた。正しい方向に進んでいる」3基目PU投入も明らかに/F1第3戦

 2022年F1オーストラリアGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はフリー走行1=11番手/2=12番手だった。

 金曜FP1スタート時、FIAは角田裕毅のパワーユニット(PU)のICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kのそれぞれ3基目が投入されたことを明らかにした。これらのエレメントはシーズン中3基まで使用することができ、今回ペナルティは受けない。

角田裕毅「リタイアは残念だったがパフォーマンスに好感触。今回は中団トップで戦いたい」/F1第3戦プレビュー

 アルファタウリF1チームの角田裕毅は、今週末、2022年F1第3戦オーストラリアGPに臨む。アルバートパーク・サーキットで走るのはこれが初めてとなる。

 第2戦サウジアラビアでは、予選でタイムを出す前にトラブルに見舞われ、決勝ではグリッドにつく前のレコノサンスラップで再度問題が発生してストップ。結局出走することができなかった。しかしマシンのパフォーマンス自体は期待が持てるものだったと、角田は述べている。

【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第1/2戦】着実に成長も不運に阻まれた。腐らず集中を

 2022年、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、F1での2シーズン目を戦っていく。昨年に続き、エディ・エディントン氏が、グランプリウイークエンドを通して角田の動きをくまなくチェックし、豊富な経験をもとに、彼の成長ぶり、あるいはどこに課題があるのかを忌憚なく指摘する。今回は2022年F1第1戦バーレーンGPと第2戦サウジアラビアGPについて語ってもらった。

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「これはあんまりだ……」サウジアラビアGP決勝スタートまで約40分という時に、角田裕毅がアルファタウリをランオフエリアに停めるのを見て、私は思わずつぶやいた。どれだけ不運なんだ。トラブルのせいで、予選でタイムを出せなかった上に、レースに出ることもできないだなんて! 

【動画】「何もかもが別次元」ガスリーと角田裕毅が語る『F1と市販車のドライビングの違い』

 ピエール・ガスリーと角田裕毅が、毎回F1ドライバーの目線でひとつのテーマを解説するアルファタウリの動画『ビハインド・ザ・バイザー』シリーズ。今回のテーマは『F1と市販車のドライビングの違い』だ。

「F1とスーパーカーを比べても、卓球とテニス以上の違いはあると思う」とガスリーは語るが、一体何が違うというのだろうか。

【SNS特集】F1サウジアラビアGP:「お先にどうぞ!」譲り合いのトップ争い。角田裕毅のイジられシューズ

 F1第2戦サウジアラビアGPでは、マシントラブルに見舞われたアルファタウリF1角田裕毅が決勝出走を断念。レース展開を味方につけたディフェンディングチャンピオン、レッドブルF1マックス・フェルスタッペンが、開幕戦から引き続き好調のフェラーリ勢を下し、今季初勝利を飾った。サーキット近郊の石油施設が隣国イエメンの反政府武装組織フーシ派の攻撃を受け、緊迫した空気のなかでの開催となったジェッダ・ストリート・サーキットの週末をドライバー、関係者のSNSで振り返る。