チェティラー・レーシングは、フェラーリが開発中の新型GT3カー『フェラーリ296 GT3』で2023年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にフル参戦することを計画している。
チームオーナー兼ドライバーのロベルト・ラコルテは、3月19日に行われたセブリング12時間レースでクラス優勝を果たした直後にSportscar365の取材に応じ、彼のチームが2023年に北米でのプログラムを増やすために動いていることを明かした。
チェティラーは今年、フェラーリ488 GT3 Evoで、デイトナとセブリング、ワトキンス・グレン、プチ・ル・マンの4レースからなるIMSAミシュラン・エンデュランスカップ(IMEC)に参戦しているが、来季は先週スケッチが公開されたフェラーリの新しいGT3を用いてウェザーテック・スポーツカー選手権にフルシーズンエントリーするつもりだ。
フェラーリは、ホモローゲション前のトラックタイムの一環として、今年のレースに296 GT3を投入する予定がないことを示唆している。つまり、チェティラーが来年1月のデイトナでこのニューマシンをレースに投じる最初のチームのひとつになる可能性がある。
「来年、IMSAのフルシーズンでレースをするために、296を準備する計画だ」とラコルテは語った。
「私たちはデイトナで新しいクルマを使用する最初のチームになる予定だ。296 GT3をレースのためにトラックに運ぶことに興奮している。クルマは信じられないほど、非常にアグレッシブだ」
「私はジム・フランス(IMSA会長)と話をした。我々はこの場所での競争、組織、そしてフィーリングにとても満足している。そのため、フルシーズンのプログラムを行うためにIMSAにとどまりたいと思っているんだ」
「私たちはここにとどまり、新しいクルマをここに持ってきたいと考えている。アメリカでの将来のために投資をしたいんだ」
![2022セブリング12時間レースでGTDクラス優勝を飾ったチェティラー・レーシングのドライバーたち。(左から)アントニオ・フォコ、ロベルト・ラコルテ、ジョルジョ・セルナジョット](https://cdn-image.as-web.jp/2022/03/23174030/asimg_2200408-cgt-imsa-12h-sebring-podiums-gallery_8d623adcfd13045-660x440.jpg)
チェティラーはフロリダに新しい常設施設を建て、アメリカでの活動を拡大させているAFコルセから引き続き技術サポートを受けることになる。
「(我々の動きと)並行してAFコルセもアメリカでの体制を強化している」とラコルテ。
「AFコルセはマイアミに多くの投資をしており、最善の方法でレースをフォローできる体制を整えている。私たちはプログラム、スポンサーのチェティラーとチェティラー・レーシングのそれはプログラムの強力な一部になるだろう。
ラコルテはある時点でWEC世界耐久選手権に復帰することに関心を持っているが、それは同シリーズのGTカテゴリーがGTEからGT3ベースに置き換わる2024年以降になると考えられている。
フェラーリは4月中に296 GT3のロールアウトを目指しており、このクルマは今年後半に正式発表される予定だ。
開発中のニューマシンは、2016年のデビュー以来、107のタイトルの400を超える勝利を収め、これまででもっとも成功したレーシングフェラーリとして引退する『フェラーリ488 GT3』の後継モデルとして登場する。
![IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTDクラスに参戦しているチェティラー・レーシングの47号車フェラーリ488 GT3 Evo](https://cdn-image.as-web.jp/2022/03/23174027/asimg_2200361-cgt-ferrari-imsa-sebring-thursday_55623adcfb167c3-660x440.jpg)