角田裕毅は、2021年よりもはるかにしっかりと準備を整え、2022年シーズンに向けた明確な目標を持ってアルファタウリでの2シーズン目に臨む。
角田は1年前にバーレーンで力強いF1デビューを飾ったが、その後のシーズン中はミスが散見され、フィジカル面での苦戦が目立った。しかし21歳の角田は、チーム代表であるフランツ・トストの指導の下で多くの貴重な教訓を学び、身体的コンディションを強化するために厳格な食事管理とトレーニングプログラムに身を投じた。
「シーズンを楽しみにしていますし、1年前のバーレーンよりも全体的にしっかりと準備が整ったと思います」と角田は今週末のサクヒールでの開幕戦を前に語った。
「僕の全体的な体力は昨年から大きく改善し、今、シーズン開幕を前にして大きな違いを感じます」
「昨年は何も期待しておらず、すべての状況で自分を完全にコントロールできていませんでした。今では、向上するために何をしなければならないかをはるかによく分かっています」
「明確な目標がありますし、よりリラックスしています。気分がいいですし、精神状態も良好です。最初のレースに向けて準備はできています」
角田の今シーズンの主な目標は、予選とレースの両方でより一貫性のあるパフォーマンスを発揮し、両方の場面でできるかぎりミスを避けることだ。だが角田は、何としても戦いのレベルを上げていくにあたって、プレッシャーは感じていないと主張している。
「さらに結果を出して昨年よりもミスを減らさなければいけないのは事実ですが、プレッシャーは感じていません。そうできると確信しているし、ミスを犯すことについては心配していません」
「シーズン中はチームとともにマシンの開発に集中し、彼らに役立つフィードバックを返したいです。そういったことを達成できると今は確信を持っています」
■「ドライビングの面では、新タイヤが最大の違いを生む」F2時代の経験が役立つか
F1ドライバーたちは今もグランプリレースの新世代マシンについて学んでいるところだ。角田も例外ではないが、FIA F2での18インチタイヤの経験が今年役に立つだろうと考えている。
「車体形状やタイヤサイズなど、多くの点でマシンは昨年のものと大きく異なります」
「ドライビングの面では、新タイヤが一番大きな違いを生むと思います。そのことはアブダビでのテスト後にすでに気づいていました」
「13インチから18インチタイヤへの切り替えによって、マシンは高速コーナーではるかに鋭く機敏に動くように感じられますが、そうしたコーナーでは制御範囲が大きくなるでしょう」
「低速コーナーではマシン重量の増加によって、わずかに遅くなります。18インチタイヤを履いたF2マシンのドライビングを覚えていますが、その経験が今役に立つと思います」
バーレーンテストで全体で7番手のファステストタイムを出した角田は、アルファタウリの新車AT03のポテンシャルについて楽観的な見通しを持っているが、最終的にF1の序列におけるマシンの位置を決めるのはストップウォッチだ。
「大きな問題ではなかったにせよ、ポーパシング現象が起きて、テストでのマシン開発に制約がありました」
「影響を減らすために何をする必要があるかは分かっています。現在の状況にはとても満足しています」
「僕たちのマシンにはポテンシャルがあると思いますが、たった6日間のテストの後では、序列のどこにつけているのかは分かりません。バーレーンで何が起きるか様子を見ることになるでしょう」
「体もより仕上がっていますし、できるだけ早くコースに順応し、常に冷静でいる方法も分かっています」
「昨年のバーレーンでのデビュー戦は9位でフィニッシュしました。サクヒールのコースで充実した3日間のテストを行ったばかりですから、あそこでのレースで何ができるかとても楽しみです」