新F1チャンピオンとなったマックス・フェルスタッペンとともに2022年シーズンのF1に臨むレッドブル。彼らがその初戦をどう戦ったのか、チームのカメラはバーレーンでのテストから開幕戦までを追っていた。
「何度もチャンスはあったのに取り逃してきたから、カーナンバー1と描かれたマシンを見るのは最高の気分だ」と語るのは、昨シーズン初めて念願のドライバーズタイトルを獲得したフェルスタッペン。最終戦アブダビGPでの劇的なクライマックスからわずか3カ月、バーレーン・インターナショナル・サーキットにはチャンピオンナンバー『1』とともにプレシーズンテストに励む彼の姿があった。
2022年とりこぼしたチームタイトル獲得に向けて、レッドブルの2台は精力的に周回を重ねていく。セルジオ・ペレスいわく「チームの雰囲気は昨年以上にいい感じ」だという。口をそろえて「これまでの自分を超えたい」と語るふたりのドライバーも気合十分だ。
約一週間の時を経て、同じくバーレーン。サーキットには大勢の観客が押し寄せ、華やかな雰囲気のなか2022年シーズンの幕が開けた。
新レギュレーションの施行により、勢力図は「まだ未知数」(ペレス)の予選だったが、終わってみればレッドブルは2番手と4番手という好位置につける。「限界までプッシュすれば、やはりF1マシンという感じで楽しかったよ」とフェルスタッペンもニューマシンへの手応えを感じているようだ。
ディフェンディングチャンピオンとして迎える初めてのシーズン。フェルスタッペンは決勝を前に、タイトル獲得後に起こったある変化を明かしている。
「ただ勝つことだけに集中するのではなく、自分が置かれている状況を楽しもうと思えるようになったんだ」
「もちろん勝ちたいという気持ちは変わらない。でも、もっとマシンに求めることを伝えたり、チームのみんなと関係を築いていこうとしているんだ」
翌日、レッドブルは決勝レースを2台そろってリタイアで終えた。ドライバーたちも、チーム代表のクリスチャン・ホーナーもこの結果に対する落胆は隠さなかった。しかし同時に、ホーナーの「まだシーズンの先は長い」という言葉に現れているような前向きな姿勢もチームには感じられた。動画の最後に述べられるフェルスタッペンの言葉は、そんなチームのポジティブな雰囲気を示している。
「僕たちは本当のチームだと思うんだ」
「助ける必要があったら、僕たちはどんなことであっても、どんな方法を使ってでも助け合おうとする」
「素晴らしいことだし、これができるチームは少ないじゃないかな」