新生銀行との経営統合で注目されるSBIホールディングスの北尾吉孝社長が2月28日、新生銀行について社名を変更する意向を明らかにした。
この日、同社で第3四半期決算説明の記者会見が行われ、北尾氏はSBI証券など既存のグループ各社と新生銀行のシナジーを国内外の事業で徹底的に追求すると強調。社名については「名は体を表す。本年6月の株主総会で諮るのを大株主として要求していく形になる」との意向を明かした。
時事ニュースも積極的に記者会見で語る北尾社長とあって、記者やアナリストとの質疑応答では、ロシアのウクライナ侵略も当然話題になった。SBIグループはロシア国内に商業銀行「SBIバンク」を保有するが、「小さい銀行なので影響は極めて軽微」と強調した。
ロシア排除で注目された国際銀行間の送金・決済システム「SWIFT」については、仮想通貨リップルの運営に参画した時に「そもそもSWIFTに対する挑戦だった」とエピソードを披露した上で、「対ロシアについても将来起こるかもしれない中国の問題についても一定のけん制になる。中国、台湾、尖閣、そして北朝鮮の問題。これらにどうポジティブな影響を与えてくれるのか」と期待感を示した。
ブログでは世界のリーダーや歴史上の人物評を綴ることも多い北尾氏だが、「プーチンはどうにかしちゃったのかな。的確な判断ができてないのでは。それが心配になる」と首を傾げた。プーチン氏の健康や精神状態を巡っては、アメリカのルビオ上院議員がここ最近ツイッターで異変を指摘。欧米のメディアでは過去に精神科医の見立てとして、自閉症やアスペルガー障害の可能性を取り沙汰しているが、ここ最近話題のパーキンソン病説については北尾氏も知人から耳にしていたという。
プーチン氏が実際に同病かどうかは「わからない」としながらも「普通の判断ではないよね。常識的に考えて何もしていない市民のところにいきなり戦争を仕掛けていく。侵攻じゃなくてまさに侵略だよね」と嘆息。「ロシア国内でもこの体制が内部から崩れていくのではないか」との見方を示した。
安倍政権時代にロシアとの関係性が良好だった時には、さらなる投資の可能性を考えたこともあったというが、北尾氏は「(北方)四島が戻ってくることもないし、二島も戻ってこない。あの国に投資をすることは当然、体制が変わらない限りない」と断言した。