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 レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、レッドブルがピエール・ガスリーにマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてのシートをオファーしなければ、2023年以降に彼を失うことになるだろうと述べている。

 レッドブルファミリーの長年のメンバーであるガスリーは、2017年末にトロロッソでF1キャリアをスタートし、2019年にはレッドブル・レーシングに昇格した。しかしガスリーはフェルスタッペンと同じレベルのパフォーマンスを発揮するのに苦戦したことから、チームはF1の夏季休暇中に彼をトロロッソのアレクサンダー・アルボンと入れ替えた。

 その後ガスリーは自信を取り戻し、アルファタウリのチーム名を冠することになったチームの紛れもないリーダーとしてレースをし、2020年のイタリアGPでは記憶に残る優勝を果たしてその地位を確かなものにした。一方のアルボンは、その年の終わりにレッドブルのシートを失い、セルジオ・ペレスと交代させられた。

2020年F1第8戦イタリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が初勝利をチームと祝う
2020年F1第8戦イタリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が初勝利をチームと祝う

 26歳のガスリーが目覚ましい成績を収めていることから、予想されたとおり元トロロッソの共同オーナーのゲルハルト・ベルガーを含む多くの人々が、彼にはレッドブル・レーシングでの2度目のチャンスを得る価値があると示唆している。

「ゲルハルトは間違っていない」とマルコはドイツのウェブサイト『Formel1.de』に語った。

「だが現時点ではまだチェコ(セルジオ・ペレス)との契約がある」

「このふたりのドライバーたちのパフォーマンスを比較しなければならないし、チェコとの契約は年半ばまである」

「ガスリーとの契約は2023年までだ。この契約が終了して彼に昇格のチャンスを与えられなかったら、彼を失うことになる可能性があることはすでに明らかだ。我々はそうなることを望んでいない」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ)
2022年F1第2戦サウジアラビアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

 ガスリーはレッドブルでの2度目のチャンスに自分がふさわしいと感じていると繰り返し語っている。レッドブルのスポーティングディレクターを務めるジョナサン・ウィートリーもその発言を支持し、ガスリーは“次のステップアップ”への準備ができていると認めた。

 しかしガスリーが目標を果たすためにできる唯一のことは、アルファタウリに集中し、彼の能力を最大限に発揮することだ。

「今はベストを尽くすことに集中しているが、もちろん速いマシンに乗って優勝と勝利のために戦いたい。それが唯一重要なことだ」とガスリーは語った。

「F1で勝利を飾りたいし、勝てるマシンを持たなければならない。適切なタイミングが来たら、そのことについてヘルムートと話し合うことになるだろう」