フェルナンド・アロンソは、今週のF1第3戦オーストラリアGPでペナルティを受けずに新しいエンジンを投入することになった。アルピーヌが、第2戦サウジアラビアGPでアロンソが使用したパワーユニットにウォーターポンプの不具合とそれに関連する損傷部分があることを突き止めたのだ。
サウジアラビアGPでアロンソは7番手を走行し、力強いレースをしていたが、35周目にリタイアを余儀なくされた。アロンソはジェッダのピットレーンまで惰性で進んだが、そこでマシンが止まりレースを終えた。
アルピーヌは当初、エンジントラブルがアロンソのレースを台無しにしたと疑っていた。しかしレース後の点検で、アロンソのリタイアの根本原因とそこからの不運による影響が明らかになった。
「原因はエンジンではなく、ウォーターポンプの不具合にあった」とアルピーヌF1のCEOを務めるローラン・ロッシは『Auto Hebdo』に語った。
「それが冷却不足を招き、エンジンのオーバヒートなどの問題の原因となり、さらなるトラブルの引き金になった」
「フェルナンドは、エンジンが動いているのでなんとかレースを続けたが、理想的なコンディションとは言い難かった。だがウォーターポンプの不具合があったため、彼をリタイアさせることにした」
「問題は特定したので、メルボルンに向けて解決されると期待している。新しいエンジンのコンポーネントの一部が関わっていて、それがまだ完全に検証されていないからだが、すべてのチームにとっても同じことだろう」
「構造的もしくは内部的な問題ではないことは良いニュースだ。エンジンとデザインの構造に疑問はない。ユニットは期待通りに動作している」
「問題なのは、このコンポーネント(ウォーターポンプ)がエンジンと一体化していることだ。ウォーターポンプが分解されてエンジンのなかに落ちてしまった」
「もし修理しようと思えば、封印を解かなければならなかっただろう。そのためこのエンジンは失われた。たとえ物理的に直接の影響がなくても、我々にとってエンジンが1基減ったということだ」
アロンソはサウジアラビアでのリタイアに落胆したものの、ルノーの最新パワーユニットのパフォーマンスは、ライバルチームのものに匹敵していると考えている。
「今、僕たちは他のチームと同じレベルにあると思う」とアロンソは先週末にジェッダで語った。
「こことバーレーンの両方で、僕たちはストレートで戦うことができた」
「パフォーマンスには満足している。正直なところ、僕はチャンピオンシップで6位か7位につけられたと思う。でもそうはなっていない」
「その理由は、僕たちにそれだけの力がないからではなく、最大限のポイントを獲っていないからだ。失ったポイントが多すぎたと思う」