【富士最高速チェック：GT300】NSX GT3速し。RC F、GT-Rも接戦／スーパーGT公式テスト分析

　3月26～27日に静岡県の富士スピードウェイで開催された2022年スーパーGT富士公式テスト。開幕前最後の公式テストの舞台となった富士スピードウェイは、全長1475mという世界有数のホームストレートをもつサーキットということで、テストといえど気になるのが各マシンの最高速だ。

　そこでautosport webでは、テスト2日間で唯一ドライコンディションで走ることができた27日午後のセッション4で記録されたGT300クラス25台の最高速データをもとに、各マシンのトップスピードをランキング化、その傾向を見てみよう。なお、各チームがさまざまなプログラムを実施するテストセッションでのデータということでご了承いただければ幸いだ。

　まずGT300クラスの最高速で速さをみせたのは2台のホンダNSX GT3となり、テスト初日から2日目まで、つねにトップ3圏内のタイムを記録していた好調の18号車UPGARAGE NSX GT3（小林崇志／太田格之進）と、55号車ARTA NSX GT3（武藤英紀／木村偉織）が同率となる276.215km／hというトップスピードをマークする結果となった。

　しかし、新田守男と高木真一の黄金コンビ復活が話題を集める96号車K-tunes RC F GT3も同じく276.215km／hの最高速を記録しており、唯一のレクサスRC F GT3がNSX勢に対して肉薄する健闘をみせている。

　そのトップ3に続いたのは、以前からストレートスピードに定評のあるニッサンGT-RニスモGT3となり、2022年シーズン新たにGT-RへスイッチするBUSOU Drago CORSEの34号車BUSOU raffinee GT-R（柳田真孝／井出有治）、そして56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）が274.112km／hというトップスピードを記録した。

　その背後には、これまでBoPの関係からかストレートスピードを伸ばすことができなかったメルセデスAMG GT3を使用する4号車グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）と、2022年から新たにGT300クラスに投入されるトヨタGR86をベースとする30号車apr GR86 GT（永井宏明／織戸学／澤龍之介）が273.418km／hで続いている。

　また、今回の走行が初の公式テスト参加となった2号車muta Racing GR86 GT（加藤寛規／堤優威）および25号車HOPPY Schatz GR Supra（松井孝允／野中誠太／佐藤公哉）の2台については、muta GR86が下から2番目となる265.356km／h、HOPPY GR Supraは最下位となる262.774km／hと、両車ともまだトップスピードは伸ばせていない。こちらは今後のマシン熟成に期待したいところ。

　4月16～17日に岡山国際サーキットで開幕を迎える2022年のスーパーGT。その直後の5月3～4日には今回のテストの舞台となった富士スピードウェイで第2戦が開催される。長いストレートを持つ富士での第2戦、そして8月の第4戦で、ニューマシンを含む各車がどんなストレートバトルを繰り広げることになるか注目だ。

■2022年スーパーGT富士公式テストセッション4
GT300クラストップスピード一覧（編集部計）

※同率はカーナンバー順で表記