BMW Mモータースポーツのボスであるアンドレアス・ルースは、2023年のIMSA GTPクラスに登場するBMW M LMDhの開発状況について、「非常に厳しい」スケジュールであることと認めつつも開発に遅れはないとし、今夏には最初のロールアウトにこぎつける予定だという。
ドイツのメーカーが2024年のプログラム拡張も検討しているLMDhの計画はまず、ヨーロッパで大規模なテストプログラムを実施した後、来年の“ロレックス24”ことIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースでのデビューに向け、アメリカに焦点が移される予定だ。
「BMWがこのプロジェクトを行うことを決定したのは、かなり遅かった」と説明したルース。
「(その影響もあり)たしかに、我々のスケジュールはかなりタイトだ」
「現時点ではすべてが計画どおりに実行されているが、まだやるべきことはたくさんある。私たちの目標は(パートナーである)ダラーラと一緒にクルマを作り上げ、今年の中頃にはトラックで走らせることだ」
「まずはヨーロッパでテストをするところから始め、その後2023年のIMSAに集中するためアメリカでテストを実施するつもりだ」
「アメリカのトラックとヨーロッパのサーキットは明らかに違うため、BMW MチームRLLと一緒に多くのテストを行うことに集中する」
「(スケジュール的には)厳しいものになるだろうが、クルマが初めて動き出すのを皆が楽しみにしていると思う」
ルースによれば、BMWとダラーラの開発チームは、ここ数カ月で業界のほぼすべてのメーカーとサプライヤーに影響を与えたサプライチェーンの問題について「うまく対処できた」という。