2022年F1第1戦バーレーンGPを、アルファタウリの角田裕毅は予選16番手、決勝8位で終えた。
トラブルによりFP3を走れなかった角田は、予選Q1で敗退。しかし、決勝レースのスタートで12番手までポジションを挽回すると、その後も好ペースで走行をつづけ、8位でフィニッシュし4ポイントを獲得した。勝負の2年目を初戦からポイントフィニッシュで飾った角田を海外メディアはどう評価したのか、彼らの採点から見ていこう。
まず最初に紹介するのはイタリアの日刊紙『コリエーレ・デラ・セラ』による評価だ。同紙が角田に与えたのは、10点満点中の7.5点。ルイス・ハミルトン(メルセデス)の7.5点に続き、アルファロメオの周冠宇やバルテリ・ボッタスと並ぶ、まずまずの点数といえるだろう。
イタリアメディアらしく舌鋒鋭いコメントで知られる同紙だが、角田に対しては「持ち前の資質とタフさを発揮した」と好意的な評価を寄せている。レッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、アルファタウリのピエール・ガスリーという兄弟チーム4人のうち3人がリタイアするなか、角田だけがポイントを持ち帰ったことも評価のポイントとなったようだ。
F1専門サイトである『F1i』は、チームメイトのガスリーと同じ7点の評定(10点満点中)をつけた。角田のデビューイヤーを「浮き沈みの激しいルーキーシーズン」と振り返った同サイトだが、「しかし、彼は間違いなく2年目を立派にスタートさせた」と、こちらも角田に合格点を与えた。
2021年シーズンの角田は、この開幕戦でセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)やフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)など、チャンピオン経験のあるベテランを次々にオーバーテイクしファンを沸かせた。しかし、その後はリタイアやポイント圏外でのフィニッシュが続いたことも事実だ。
2022年は昨年のような派手さこそなかったが、課題だったスタートで4つポジションを上げ、5周目にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、終盤のセーフティカー明けにミック・シューマッハー(ハース)をオーバーテイクするなど、堅実な走りを見せた角田。
FP3をスキップせざるを得なかったイレギュラーな週末でポイント圏内までマシンを押し上げたことは、海外メディアにとっても彼の2年目の成長を感じさせる結果となったようだ。
今週末に迫った次戦サウジアラビアGPは、ジェッタ市街地を舞台に行われる。昨年予選8番手を記録した相性の良いコースで、角田のさらなる活躍が期待される。