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 3月19日、MotoGP第2戦インドネシアGPの予選がプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで行われ、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がポールポジションを獲得した。

 フリー走行3回目は気温28度、路面温度34度のウエットコンディションでスタート。路面はセッションが進むにつれ乾いていき、開始15分すぎになるとジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)やマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)などがスリックタイヤでコースイン。そのミラーが1番手、ベゼッチが2番手に浮上した。

 このころになるとレインタイヤを履くライダーよりもスリックタイヤで走るライダーのほうが明らかにタイムが速く、次第にレインタイヤからスリックタイヤへ交換が始まり、終盤にはほぼすべてのライダーがスリックタイヤで走行している。

 フリー走行3回目はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)がトップで終え、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が2番手、ベゼッチが3番手、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が4番手、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が5番手だった。

 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は12番手で、クアルタラロはコースインして13周走ったが105%ルールにより順位は与えられなかった。クアルタラロはこのセッション中、フリー走行2回目に見られたようなマシントラブルが発生していた。

 また、前述した路面状況により全体的に前日のフリー走行2回目を更新するまではタイムが上がらず、Q2へのダイレクト進出を決めるトップ10は金曜日の総合トップ10ライダーとなっている。

 フリー走行4回目ではセッション序盤、走行中にリンスにマシンから出火。リンスはスローダウンし、ランオフエリアでマシンから飛び降りて無事だった。その後、コースに巻かれたオイル清掃のために一時赤旗中断となった。

 再開されたセッションでは、トップがフランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、2番手がベゼッチ、3番手がヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)。4番手がクアルタラロ、5番手はリンスだった。

■予選はクアルタラロが13戦ぶりにポールポジションを獲得

 予選は気温30度、路面温度41度のドライコンディション。マルク・マルケスやバニャイア、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)、ポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)、中上がQ1から予選に臨んだ。

 まずはバニャイア、ベゼッチがQ2進出圏内のトップ2につける。後半のアタックに入った残り6分、13コーナーでマルク・マルケスが転倒。マルク・マルケスは転倒から起き上がった瞬間、ピットに戻るために走り出した。

 Q2進出がかかる終盤は転倒が続出した。まずベゼッチが転倒し、その後、スペアバイクで再びコースインしたマルク・マルケスが今度は12コーナーで2度目のクラッシュを喫すると、ミルが16コーナーで転倒。有力ライダーたちの転倒が相次ぎ、彼らはQ1で予選を終えることになった。

 トップはバニャイア、2番手に浮上したのはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)で、Q1突破を決めた。

 中上はラストアタック中に目の前でマルク・マルケスが転倒し、12コーナーがイエローフラッグ区間になったことでタイムの更新ができず、14番手。最後尾24番グリッドからインドネシアGPの決勝を迎える。

 Q2が始まると、クアルタラロがまずトップタイムを記録。2番手にはバニャイア、3番手にはマルティンが続く。残り時間が5分になると多くのライダーが後半のアタックに入り、トップにつけるクアルタラロがタイムを更新。マルティンも自己ベストを更新してクアルタラロから0.213秒差の2番手に浮上した。

 残り時間2分には10コーナーでアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)がスリップダウンを喫したことでイエローフラッグが提示され、その後方を走るライダーたちがタイムを更新できない状況となった。

 クアルタラロは残り時間5分で記録した1分31秒067でトップのままQ2を終え、2021年カタルーニャGP以来のポールポジション獲得となった。2番手はカタールGPでポールポジションを獲得したマルティン。3番手はザルコで、プラマック・レーシングのふたりがフロントロウの2番手、3番手を占めている。

 4番手はブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、開幕戦ウイナーのエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)は5番手、バニャイアは6番手に並び、2列目の6番手までに4台がドゥカティという状況となった。