2022年F1開幕戦バーレーンGPを前にした木曜、新たにFIA F1レースディレクターに就任したニールス・ヴィティヒが、チームおよびドライバーに対して週末のガイドラインを発表した。そのなかで、トラックリミットの規定が昨年よりもシンプルにされたことが明らかになった。
2021年最終戦アブダビGPで、レギュレーションに反した形でセーフティカーの運用を行ったレースディレクター、マイケル・マシが外れ、今年からヴィティヒとエドゥアルド・フレイタスが交代でレースディレクターを務めることが決まった。
今回担当するヴィティヒは、DTMなどでレースディレクターとしての豊富な経験を持つ人物。彼による3月17日付けの『イベントノート』において、バーレーンGPのトラックリミットは非常にシンプルに「第33.3条の規定に従い、白線がコース端を示すこととする」とのみ記されている。
競技レギュレーション第33.3条には、ドライバーに対し、「常にコースを使用するためのあらゆる合理的な努力をし、正当な理由なくコースを離れてはならない」「マシンのどの部分もコースに接していない場合、コースを離れたと判断される。コース端を定義する白線はコースの一部とみなされるが、縁石はそうではない」と書かれてている。
2021年にはトラックリミットがかなり複雑な形で定められ、週末のなかで変更されることも多々あった。今回もマシンが走り出した後に方針が変えられる可能性はあるが、現時点ではかなりシンプルな規定になっている。
なお、DRS(ドラッグ・リダクション・システム/リヤウイングのフラップの角度が変わることで直線スピードが上がるシステム)の車両間の間隔を計測するディテクションポイントとDRSを使用可能なアクティベーションポイントは、昨年同様、それぞれ3カ所設置される。
ディテクションポイント1はターン1の50メートル手前、アクティベーションポイント1はターン3の23メートル先。ディテクションポイント2はターン9の10メートル手前、アクティベーションポイント2はターン10の50メートル先、ディテクションポイント3はターン14の110メートル手前、アクティベーションポイント3はターン15の170メートル先に定められた。