2クラスが混走し、激しい争いが繰り広げられるスーパーGT。ホイール・トゥ・ホイール、バンパー・トゥ・バンパーのバトルは観客にとって魅力的だが、その“副作用”として車両同士の接触や、予期せぬクラッシュ・トラブルなどもしばしば起こる。
そんな”難しいレース”をコントロールしているのが、レースコントロール室(管制室)だ。その内部では、いったいどんな作業が行われているのか。スーパーGTでレースディレクター(以下、RD)を務める服部尚貴氏に、スーパーGTのレースコントロール術、そして知られざる管制室の“真実”を聞いた。
連載第1回ではレースコントロール室内の組織を解説し、第2回ではペナルティが発出されるまでのフローや、セーフティカー(SC)・フルコースイエロー(FCY)でレースを中断するシチュエーションについて触れた。
最終回となる今回は、円滑にレース運営を進めるために服部RDが行っている、管制室“外”での仕事内容に迫る。