珍事件、コルベットから飛んだナットがライバル車のラジエーターを直撃/IMSA第3戦

 4月9日に行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦ロングビーチの決勝レース中に珍しい事件が起きた。それはスタートから40分を迎える直前にピットレーンで発生。ピットインした3号車シボレー・コルベットC8.R GTD(コルベット・レーシング)の右フロントタイヤからナットが宙を舞い、さながら弾丸のように同じくピット作業中だった9号車ポルシェ911 GT3 Rを襲ったのだ。

 ポルシェのボンネットカバーに“着弾”したナットはパフ・モータースポーツ9号車のラジエーター穴を開けた。この影響でこのレースで3号車コルベットと優勝を争っていた9号車ポルシェは戦線離脱。また、コルベットにも「機器の制御を失った」として、レースコントロールからドライブスルーペナルティが課されている。

WEC GTEプロ最終年、2023年のクラス存続には「4台のクルマが必要」とACO会長

 ACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は、LMGTEプロカテゴリーが2023年のWEC世界耐久選手権とル・マン24時間レースに含まれるためには、少なくとも2つのメーカーを代表する4台のクルマがGTEプロクラスに参加する必要があることを示した。

 この条件提示は、ポルシェとフェラーリの両メーカーがワークスプログラムをハイパーカークラスに移行することを計画しているなか、2023年におけるカテゴリーの将来が不透明であることを受けてのものだ。

驚きのダブルスティント敢行も、赤旗で水の泡となったコルベットC8.R/WEC第1戦

 コルベット・レーシングの64号車シボレー・コルベットC8.RでWEC世界耐久選手権第1戦セブリング1000マイルレースに挑んだニック・タンディは、レース折り返しを前にした赤旗中断により、LMGTEプロクラスの優勝を失った可能性が高い、と述べている。

 タンディとトミー・ミルナーはレースをクラス2位で終え、ポルシェGTチーム92号車ポルシェ911 RSR-19のケビン・エストーレ/ミカエル・クリステンセンが開幕戦の勝利を奪う結果となっていた。