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 バスで旅行する際に、特に撮りバス旅行では撮影機材を運ばなくてはならないので荷物が大変だ。そこで荷物の整理や撮影に便利なアイテムを、メーカーの使用想定の範囲外で記者が勝手に転用して使ってみたのでレビューする。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)


アイテムは3点!

 今回レビューするのは撮影やバス趣味とはまったく無縁なステーショナリーを転用した形だ。あくまでもバスマガジン記者としての使い方なので、読者の皆様のライフスタイルで使用方法のひらめきの参考にしていただきたい。

「ブギーボード」(上)・「フラットート」A4サイズ(右)・「インボックスA4」100mmサイズ(中央)

 キングジムが発売する電子メモパッド「ブギーボード」、折り畳める軽量のトートバッグ「フラットート」A4サイズ、「インボックスA4」100mmサイズの以上3点を「転用」した。

 撮影機材を持ち運ぶ際には通常はカメラバッグを使用するが、あくまでもカメラ専用品のためそれ以外の収納には不向きな面がある。汎用リュックを使えば何でも詰め込めるが精密機器であるカメラがリュックの中でガチャガチャするのは感心しない。

汎用リュックを「インボックスA4」でカメラバッグに!

 そこで「インボックスA4」100mmサイズをリュックの中に入れるケースとして使用した。本来は書籍や書類を棚に収納するボックスなので外に持ち出すものではない。事実、250mmサイズは家の中でモノを入れるコンテナとして使用している。

インボックスA4・100mmにカメラとレンズを突っ込んでおく

 この100mmサイズのインボックスには、カメラCanonEOS1DXとレンズEF28-300mmF3.5-5.6L IS USMがピッタリ入る大きさだった。それでも隙間ができるほど大きいので、カメラのRJ45(LANポート)からPCやスマホに設定したローカルサーバーに撮影したデータを一気に無線で送り込むルーターやモバイルバッテリー、LANケーブルを収納する。

 これで汎用リュックがカメラリュックに変わった。取っ手の穴が付いているので重いものでも引っ張り出すことができる。樹脂製なので耐荷重は5㎏と十分だ。

 ただしこのような使用方法は、頑丈に造られた業務用機材であれば問題にならないが、筐体が樹脂製機材の場合はタオルを巻く等の対策は施しておいたほうが良いかもしれない。

PCの収納には「フラットート」

 記事を書くにはPCが必要だが、趣味範囲としてはホームページや収録した動画を編集したりサーバーにアップロードするという用途だろうか。PCや必要なケーブルやマウス類はA4サイズの「フラットート」に収納して「インボックスA4」の上または下に重ねて収納する。

フラットートにはPCを内部ポケットにはブギーボードを収納

 PC使用時にはカメラは必要ないので、フラットートだけを引き出せば必要なものがそこに全部入っているという寸法だ。

 PCを持ち運ばないときは小さく折り畳めるので、リュックの隙間に挟み込んでおけば、旅先でリュックをロッカーに預けてフラットートだけを持ち運べば身軽で非常に便利だ。

カチンコ代わりに「ブギーボード」

 移動しながらの撮影では撮影地や日付等の記録をする際にカチンコ代わりに「ブギーボード」を活用したい。現在はデジタルカメラなので、ファイルのEXIFデータに日時や、GPSがカメラについていれば場所も記録されるのでそれを見ればよいが、取材で千枚以上撮影すると後で日付順にソートしても見つけるのに時間がかかる。

カチンコ代わりにデータを記入し撮影しておけば後で一目瞭然!

 幸いにもフィルム枚数の心配をしなくていいので、場所を移動した際には「ブギーボード」に場所や日時、天候等を書き込んで最初の1枚に撮影しておけば後の整理が楽だ。

 カチンコとは映画の撮影に使われる、撮影データが書かれ拍子木のように「カチン」と鳴るアレのことだ。映画は動画フィルムと音声記録は別撮りだったので、後で映像と音声を同期させるためにカチンという音の収録が必要だった。その道具として今でも使用されている。

 シーン番号やテイク番号を書き込んで使用するのだが、写真撮影ではその必要はないので、自分が分かりやすい内容を記述しておけばOKだ。

アナログチックなデジタル技術!

 「ブギーボード」はスマホアプリと連携ができ、自筆で書きこんだボードをアプリにかざせば内容を画像として残してくれる機能がある。この画像には後で自由にテキストを入れたり、背景の色を変えたりとデジタルならではの加工ができる。本来的にバス趣味用ではないのだが、車両データを書き留めてすぐにスキャンする等の活用事例もあるだろう。

アプリで取り込んだデータをさらに加工できる!

 これらすべてのステーショナリーは、家庭やオフィスで便利なように設計されたアイテムだ。あまりにもニッチすぎてバス趣味用のアイテムなど市販されていないので、このような汎用オフィス用品を趣味に転用して活用するアイデアも面白いのではないだろうか。

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