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 ドリフト界のカリスマ的存在として知られている、ラリードライバーのケン・ブロックが、今季参戦するARAアメリカン・ラリー・アソシエーションの第2戦『ラリー・イン・ザ・100エーカー・ウッド(100エーカー・ウッド・ラリー)』の最終日に、野生のシカと激突するアクシデントに見舞われた。

 3月18日に、自身が率いるフーニガン・レーシング・ディビジョンから、妻ルーシー・ブロック、愛娘のリア・ブロックとともに3台体制でARAに参戦することをアナウンスしたケン。彼は同日、マサチューセッツ州のセーレムで開幕した今季第2戦に2019年型ヒュンダイi20クーペWRCでエントリーすると、初日のデイ1をトップで終えてみせる。

 100エーカー・ウッド・ラリーでの自身8度目となる優勝を目指すブロックは、最終日のデイ2でも快走を披露。後続に45秒もの大量リードを築いて最終ステージを迎えた。
 
 しかし、同ステージの終盤にブロックを悲劇が襲う。優勝が決まるフィニッシュ地点まで残り約3マイル(約4.8km)に迫ったところで、彼のドライブするヒュンダイi20クーペWRCの左フロント部に野生のシカが激突したのだ。

 このアクシデントでマシンのフロント左側が大きく壊れ、衝撃によってギアボックスも不調に。4速でスタックしてしまう。さらに、漏れたオイルがフロントウインドウに付着したため視界が遮られ、ブロックは大幅なペースダウンを余儀なくされた。

 この結果、ブロックはステージ終盤だけで約60秒を失ってしまい、トップから17秒遅れの2位に後退。手にしかけていた8度目の大会制覇を逃すことになった。ラリー終了後に行われたSNSの投稿では不運なアクシデントの瞬間を記録したインカー映像と事故の影響でフロントバンパーの一部を失ったWRカーの画像を確認することができる。