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「しかし渤海が応じてくれないなら、他に方法がないと思いますが」「じっと機会を待つしかありません。五年でも十年でも待つしかないのです」仲麻呂は広成を馬車で昇平坊の自宅に帰らせ、鴻臚寺の馬車を借りて中書省に向かった。頭には〓思光(ちょしこう)の言葉が重く残っている。百万人も死ぬような…