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 現地時間3月26日、2022年FIA F2第2戦ジェッダのスプリントレース(決勝レース1)がサウジアラビアのジェッダ・ストリート・サーキットで開催されリアム・ローソン(カーリン)が今季初優勝。2位にユーリ・ビップス(ハイテックGP)、3位にはジェイク・ヒューズ(ファン・アメルスフォールト・レーシング)が入った。しかしレース後の車検で規定違反が発覚しヒューズは失格、繰り上がりでフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)が表彰台を獲得した。

 レースの大半をセーフティカー(SC)が先導する昨季同様に大荒れの展開となったが、5番手発進のローソンは2年目の優位性を活かしてポジションを上げていき残り3周でトップに浮上し逃げ切った。ローソンは次のようにレースを振り返っている。

「レースではクラッシュが頻発していて、SC走行中はブレーキとタイヤの温度をキープすることに集中した。SCが特に遅くて、温度を保つのが本当に大変だったよ。グリーンフラッグが振られてからは、マシンは本当に速かった。ジェイクはいいポジションにつけると思っていたんだ。周回数は多くなかったから」

「彼はソフトタイヤを履いていたが、最初の2〜3周はついていくことができて、DRSを使って抜くことができた。これは期待できるってね。これを明日のレースにも繋げるためにマシンに少し手を加え、さらにポイントを獲得できるといいね」

 ヒューズのようにミディアムではなくソフトタイヤを選択するチームもあるなか、ローソンはセオリーどおりのミディアムをチョイスしていた。

「(ミディアムを選んだ理由は)これ、というわけじゃないんだ。昨年のレースや今日のような少ないレース周回を見ればソフトで充分だった。最後のSCでは7〜8周しか残っていなくて、1〜2回しかプッシュしていなかったから、その時はソフトがベストな選択だと正直思ったよ。けれど僕たちの想定以上にライバルが後退していった」

 ポイントランキングトップに立ったローソンだが、それを意識するのは時期尚早と語る。

「トップに立つのはいつだってうれしいことだ。でもまだ序盤だし関係ないよ。毎レースを大切にするだけで、今日の結果は間違いなくよかった。この週末は混沌としているから生き残ることが大切で、それが今日の目標だったよ。インシデントのせいで1回しかオーバーテイクしていないのに3番手だった。明日の目標も生き残ることで、あわよくば今日よりもいいポジションにいたい」

2022 FIA F2第2戦ジェッダの決勝レース1を制したリアム・ローソン(カーリン)
2022 FIA F2第2戦ジェッダの決勝レース1を制したリアム・ローソン(カーリン)

 2レース続けての表彰台を獲得したビップスはヒューズの追い抜きについて「最終コーナーに入るときは、どんな手段が正しいかわからなかったから、ジェイクの動きに追従したんだ。インを閉めたからなす術はなく、ジェイクのような経験のあるドライバーをコーナーで大外刈りするのは無理に思えた。だから僕の唯一のチャンスは背後に控え、DRSを使うことだと考えたよ。これが意外と上手くいって、彼を抜いたことがない自分にとっては予想外だった、いいサプライズだったね」と語った。

「ファステストラップも記録したし、マシンは本当によかったからオーバーテイクもできた。もちろんファイナルラップではソフトを履いたジェイクが苦戦しているのが分かったから、全力でプッシュしたよ。マシンが素晴らしいので明日もこの調子で挑みたいと思う」

ユーリ・ビップス(ハイテックGP)
FIA F2第2戦ジェッダ レース1 2位に入賞したユーリ・ビップス(ハイテックGP)

 繰り上げで3位表彰台を獲得したドルゴヴィッチは「僕の中で最大限の力を発揮できたと思う」とコメントした。

「できることすべてをやった。ポイント圏外からスタートしてそのままフィニッシュすると思っていたが、順位を上げる努力をして、訪れたすべてのチャンスを掴んだと思う」

「(3戦連続入賞を)誇らしく思う。チームとスタッフが本当に好きなんだ。彼らが経験値をさらに積んでいることを分かっている。最初の週末に僕たちのポテンシャルを発揮できなかったのは残念だった。僕たちは本当に速いんだけど上手くいかなかった。それでも今週末はすべてが上手くいっているから、明日も良い仕事ができると思う。長い1年だ、ともに成長し続けたい」

FIA F2第2戦ジェッダ レース1 フェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)