ハンドスロットル搭載のBMW M4は、フットペダルなしで完全に操作できる。ペダル操作ができなくても、BMW M4のようなパワフルなクルマを楽しむことができる。運転操作は、ハンドスロットル、ハンドブレーキに変換することで可能になる。動画とともに紹介。
アクセル、ブレーキ、クラッチ・・・。足元のペダルでクルマの機能をコントロールすることは、クルマと同じくらい古くからあることだ。しかし、身体的な障害で、ペダルの操作ができない場合はどうなるのだろうか? そのとき、車の運転をあきらめなければならないのだろうか? いや、そんなことはない。今や、新開発のハンドスロットルとハンドブレーキへの変換により、アクセルペダルとブレーキペダルが不要になるので、「BMW M4コンペティション」のような高性能車の運転操作さえ可能だ。
このようなハンドリングのドライビングシステムがどのように機能するかは、米国人がYoutubeで510馬力の「BMW M4コンペティション」を例にとって実証している。ビデオでは、カーマニアが、改造した「M4」を、手だけで、簡単に操作できることを紹介している。ステアリングの後ろにあるレバーで、アクセルとブレーキを操作し、8速オートマチックのスポーツクーペには、とにかくマニュアルクラッチがないのだ。
経験の浅い人にとって、フットスロットルからハンドスロットルへの切り替えは、確かに最初はそれなりのドライビングレッスンが必要だ。しかし、「M4」オーナーによると、少し慣れれば簡単に操作できるようになるそうだ。
M4コンペティションは、彼の最初の車ではない
「M4」のドライバーは、自身のチャンネル「Adaptive M」で、車の改造だけでなく、車いすから車内への乗り降りの様子も紹介している。バケットシートのため、幅が広いものの、助手席の後ろに車いすを乗せることができ、スムーズに乗り降りすることができている。「BMW M4」は、彼が初めて改造した車ではない。アメリカ人ドライバーは、以前は、これまた改造の施された「E92」型の「M3」に乗っていた。
※ハンドスロットル&ハンドブレーキによるドライビングの様子のYouTube動画
【セリフ和訳】
0:02~0:53
オーライ。これは私の2022年型BMW M4です。そして、この車でハンドコントロールをどのように使っているかをお見せします。ここにあるのがコントロールバーです。押し下げるとスロットルになります。これがアクセルです。そして、前に押すとブレーキになります。
スイッチを入れるには、普通に車のスイッチを入れるのと同じように、エンジンをかけて、このブルーのボタンを押してください。これは電子制御ハンドコントロールがオンになっていることを意味し、アクセルペダルはもはや通常通りには動きません。今は、このバーですべて動くようになっています。
1:03
では、出発してみましょう。
1:17
私の右手はステアリングホイールの上にあり、左手はステアリングホイールの上と同時にハンドコントロールバーの上にも置いてあります。
1:30
この車はパワーがあるので、ほとんどスロットルを触る必要がありません。
2:00
そして、普通のアクセルと同じようにシフトチェンジができます。片手で何でもできるんです。主に左手で。
2:14
コーナーで加速します。
2:40
オーライ。
2:45
ちょっと手間取りました。
2:53
ご覧のように、アクセルはほとんど使わなくても、ナチュラルにシフトアップしています。
3:44
そしてここでちょっとブレーキをかけてスローダウンします。
シフトダウンも簡単です。
3:59
そう。誰もが考えるごく普通のドライビングです。
他のデバイスを扱うように、左手だけで操作するのです。
ハンドコントロールバーを押し下げて加速し、前に少しだけ押してブレーキをかけます。
4:23
このようにしてドライビングを楽しむことができます。
5:03
前に押してブレーキをかけて、スローダウン。
Text: Andreas Huber
Photo: youtu.be/FKCF3eLBJq8