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3月商戦真っただ中のねらい目モデルはこれだ!! カテゴリー別オススメモデル3台!

 3月は各自動車販売店の春の決算セールが始まっている。自動車メーカーはこのところの円安で想定以上の黒字が予想されるため、傘下の販売店への拠出金を増額する傾向のようだ。そのため新車値引きが昨年同時期より上乗せになるケースが発生している。

 昨今の世界情勢によりこれから物価の上昇が予想されることから自動車の価格も例外ではないような気配が漂う。今が買い時なのかもしれない。

 そこで、地獄耳スクープの遠藤徹氏が今春決算セールでのおすすめモデル3台をピックアップして値引きの目安と相みつ車種などをアドバイスする。

文/遠藤 徹、写真/日産、ホンダ、スバル、編集部、AdobeStock(トビラ: BBuilder@AdobeStock)

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■今春決算セール主軸3カテゴリーの狙い目モデルはこれだ!!

 3月は今、決算セールの最終の締め月であるから、各販社の増販機運は最高潮に達しているところだ。2~3月の両月は各販社とも新車の販売、サービス売上などの計画を策定し、これを達成すべく必死の攻勢をかけるのが恒例になっている。今回もしかりである。

今春のクルマの決算セールは自動車メーカーの販売店への拠出金が増額傾向にあるため、大幅な値引きが期待できる!!

 そのメリハリをつける役割を果たしているのは各週末のフェアだ。両日はロングランの増販キャンペーンとは別に新車の販売台数、サービス売上などを設定し、これを達成すべく盛り上げを図っている。

 ミニバン、コンパクトハッチ、SUVの主軸3カテゴリーでは各社の主力モデルが激しくシェア争いを演じながら、増販攻勢を加速させている。今回、セールでねらい目モデルを1台ずつ挙げるとすれば、ミニバンは日産のセレナ、コンパクトハッチはホンダフィット、SUVはスバルフォレスターといったところだ。

■フルモデルチェンジを控えたセレナがおすすめ

現行型セレナは2016年8月に登場した5代目になる。室内スペースが広く、3列目シートでも快適に過ごせる。すでにデビューから5年が過ぎており、近々にフルモデルチェンジを受ける予定

 各分野で抜群のトップシェアを誇るトヨタが入っていないのは不思議と思われるのには理由がある。トヨタはノア/ヴォクシー、アルファード/ヴェルファイアがこの時期はすぐに購入ができない状況にあるからだ。

 新型ノア/ヴォクシーは売れ過ぎて納期が半年待ちの9月になっている。アルファード/ヴェルファイアは6月に一部改良するので、今は従来モデルがオーダーストップになり、購入交渉ができない状況にある。

 コンパクトハッチはヤリスを押したいところだが、こちらも売れゆき好調で半年待ち状態だ。SUVはハリアー、RAV4がいずれも10月に一部改良や追加モデルの設定で、今現在はオーダーストップ状態にある。

 セレナは値強い人気の高さがあるうえに今年末か来年早々にフルモデルチェンジする予定だから、この時期だと大盤振る舞いで買える状態にある。ナビ、ETC、ボディコート、ドライブレコーダーなど希望者の多い装備を装着すると40万円以上の値引きが期待できる。

 さらに下取り車があれば、最高10万円のキャッシュバックが受けられる。これを含めれば実質50万円以上の値引きが確保できるからお買い得といえる。

 ノア/ヴォクシー、ステップワゴンのライバル車と扱う各販売店とセレナを売っている日産店、プリンス店の同一車競合を組み合わせながら、攻めるのがベスト作戦といえるだろう。

■フィットの値引きはこう攻めろ

競合車がひしめくコンパクトクラスではフィットがお買い得。このクラスでは最も乗り心地の評価が高く、室内も広い

 フィットは今年8月にマイナーチェンジするから、これに向けて好条件で買える状況にある。このキャンペーン期間だと10万円のオプションプレゼントや2.5%の低金利残価設定クレジットなどを実施している。ナビ、ETC付きでは通常20万円程度の値引きがさらに10万円上乗せされて30万円以上の値引きが可能性の範囲となる。

 ライバル車のヤリスはじめアクア、ノート、マツダ2、スイフトなどの人気ライバル車と競合させる。また、扱うホンダカーズ店は同じ地区に複数あり、どこからでも自由に変えるので、同じ車種同士の対抗も組み合わせて交渉すると好条件が引き出しやすくなる。

■フォレスターは40万以上の値引きが狙える

2018年6月に登場した現行型5代目のフォレスター。シンメトリカルAWD、アイサイト、SGPとスバルのアイデンティティはそろっているので申し分ない性能は保証付き

 フォレスターは今、スバルで最も人気の高いSUVで同クラスでは強力な戦略モデルだから、好条件で買える状況にある。現行モデルの登場が2018年6月20日であり、今年8月にはかなり大幅なマイナーチェンジを控えており、やはりこれに向けて値引きは拡大の一途にある。

 ナビ、ETC付きなら下取り車なしで40万円、あれば45万円以上の値引きが可能になっている。ライバル車はハリアー、RAV4、CX-5、アウトランダー、CR-Vなどであるから、これらと競合させながら粘り強く交渉するとベストの条件が引き出しやすくなる。

 各販社におけるキャンペーン企画の内容は新車の値引き拡大をはじめ下取り車の買い取り価格上乗せ、用品&オプションパーツのサービス、ナビの割引販売、キャッシュバック(下取り車がある場合)、低金利残価設定クレジットの設定などが挙げられる。

 買い得企画の対象になるのは、これまでキャンペーン期間に成約し、ナンバーを取得するのが条件だったが、今回はコロナ禍のためにサプライヤーからの半導体を中心とした部品供給が滞り、納期が大幅に先送りになっていることから、注文書にサインし契約が成立すれば、可能となっている。

■今年は自動車メーカーの資金拠出が大幅増額可能

 この決算セールの資金拠出の原資は各系列店の自動車メーカーと販売店独自企画の両方があり、今回はメーカーが大幅に増額し、予算が大型化する傾向にある。

 自動車メーカーは今決算で新車の生産販売実績はコロナ禍によってグローバルで減少しているが、為替相場の円安基調によって多額の差益が発生していることから、営業利益は上がっており、傘下販売店への資金拠出の大幅な増額が可能になっている。この金額は販売店の独自拠出分よりも格段に多いので、決算セールの盛り上がり度合も高くなっているといえる。

 新車販売時の値引き額だと、小型車クラスでは通常月で15万円程度が10万~15万円程度の上乗せとなる。下取り車は値のつかないポンコツ車でも5万円以上を載せて買い取っている。キャッシュバックキャンペーンは日産が下取り車に1km1円または1年式1万円、最高10万円で買い取っている。

 用品サービスは新車で成約すると軽自動車、登録車など車種のクラス分けをして3万~10万円分のメーカーの純正部品をサービスしている。ナビの割引販売は15万~20万円の純正ナビの20~30%の割引セールなどを実施している。

■土日の週末フェアはメリットがいっぱい

 新車の値引き額や下取り車の買い取り価格はユーザーとの交渉次第で大きく変動する。車両本体とオプション&付属品を含めた総額からの値引き額は見積書の作成時の初回交渉の提示額から、5万~10万円の上乗せはザラにある。

 また、同じ3月でも月末が近づくにつれて値引き額は拡大していく。月末が近くなると、当初策定した販売計画をクリアーできるかどうかのカウントダウンが始まるので、これに向けて次第に買い得の度合は高まる傾向にある。

 週末の土日曜日の2日間は別枠で新車の販売、サービスの売り上げ、査定、来店者などの目標を設定し、これを達成すべく攻勢をかけたりするケースもある。各販売店の現場責任者である店長が店内に控え、新車を販売する際の条件を提示できたりするので、販売のペースが早まり、ユーザーにとってはスピーディに好条件で買えるチャンスにもなっている。下取り車があれば、査定額をその場で提示できるのも週末フェアのメリットになっている。

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