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KickstarterのCEOであるAziz Hasan(アジズ・ハサン)氏は、米国時間3月21日に「Moving Forward, With Gratitude(感謝を込めて、前へ進む)」と題したブログで、クラウドファンディングプラットフォームのトップの座から退くことを発表した。3年間務めた同氏の最高経営責任者としての任期は、この4月4日が最後となる。取締役会が後任を探す間、同社のCOOであるSean Leow(ショーン・レウ)氏が暫定的にCEOを担う。

「私たちが一緒にやってきたことを、とても誇らしく思います。これほど情熱的で有能で献身的なチームを、変化と大きな節目と勝利と複雑なチャレンジの厳しい時期に率いたことは、身も縮むほど厳しく、そして得られるものの大きい体験でした」とハサン氏はいう。

CEOはその決定をFast Companyに打ち明け「個人的な反省」と、若い家族と過ごす時間を増やしたいことを動機として挙げた。ハサン氏がいうように彼の任期はこのサービスの強力な成長の時期となったが、最後の数年は相応の論争も経験した。

2020年にKickstarterのスタッフは組合結成を票決した。それをハサン氏はスタッフ宛の書簡で「本質的に敵対的である」と呼び、こう付け加えた、

その動きは会社としての私たちを反映していない。あるべき対話や決定の方法、あるいは進むべき進路を示していない。むしろ多くの点でそれは私たちを後退させるでしょう。しかも、私たちと彼らという対立ならすでにあります」。

さらに最近では、サービスをブロックチェーンへ移行する計画でクリエイターたちの反発を受けた。激しい批判の渦中で、Kickstarterは「心配にもっと応えることができるように」と、ユーザーからのフィードバックに耳を傾けることを約束した

レウ氏は声明で、ハサン氏の業績を強調している。

アジズは過去3年間、Kickstarterに対してCEOとして彼のクリエイティブな精神と体験を多く注いできました。彼の貢献に深く感謝するとともに、その後を継ぐ者として、すでに生まれている数々のクリエイティブなプロジェクトを育てていきたいと思います。クリエイティブなプロジェクトの力を固く信じる者として、私は次のリーダーを探す間、Kickstarterを正しい方向に進めることに専念したい」。

共同創業者で前CEOのPerry Chen(ペリー・チェン)氏も、同じ気持ちを述べている。

アジズ・ハサンは会社の危機的な時期にKickstarterのリーダーの座を引き受け、彼の任期全体を通じて思慮深く堅実な手腕を発揮しました。それには、クリエイティブなプロジェクトに対する歴史的で画期的な投資方式や、パンデミックの間のさまざまなチャレンジへの対応もありました。Kickstarterの未来のCEOを探す間、ショーン・レウが会社を率いてくれることは、非常な幸運である。彼はその長いKickstarterの任期において、会社の最も重要な企画のほとんどを一緒になって引っ張り、彼の深い経験と情熱を注いで、クリエイティブなプロジェクトに命を吹き込んできました」。

Kickstarterに参加する前、レウ氏はFacebookに勤務し、ソーシャルメディアアートサイトNeochaを共同設立していた。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)