もっと詳しく

 春彼岸明け、日を追うごとに昼が長くなり、桜の便りも届き始めた。寒暖を繰り返しながら季節は確実に前に向かっている。「まん延防止等重点措置」は約2カ月半ぶりに適用地域がなくなったが、新変異株も確認され予断を許さない。これから本格的なウィズコロナへ試行錯誤が続く▼一方でウクライナ情勢を鑑みると、感染防止どころではない状況が伝わってくる。中立的な立場を崩さない国々もあり決して一枚岩ではないものの、沈静化への思いは同じだろう。ロシアへの経済制裁、事業停止とともに、ウクライナへの人道支援に日本企業も積極的で、それに関するリリースも増えている▼この事態をSDGs(持続可能な開発目標)のゴールに照らせば、平和と公正、さらには貧困や飢餓の撲滅などにかかわってくる。また、ロシアは温室効果ガスの排出量が比較的少ない天然ガスの輸出大国であり、各国の気候変動対策の目標達成に影響しかねないとの指摘もある▼彼の国も前向きな姿勢を示していたそうだが、引き起こした事態はそれを反故にした。大事なのはSDGsを逆行させるこの事態に対して、どういう行動をとっていけるかである。ウクライナ危機に一企業がとれる対応には当然限界がある。ただ、想定外のことにも信念を貫く姿勢が問われることは間違いない。(22・3・24)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

セミナーイベント情報はこちら

The post SDGsの観点に立った行動 first appeared on 化学工業日報.