もっと詳しく

誇張と歪曲(わいきょく)による個性的な顔の役者絵には、一度見たら忘れ難いインパクトがある。写楽のそのような個性を、まず評価したのは西洋の眼であった。この作品は、よく知られた《三代目大谷鬼次(おおたにおにじ)の江戸兵衛》の続絵で、悪役江戸兵衛に対峙する構図となっている。実は写楽がこ…