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コミック界はインターネットが誕生して以来、デジタル革命を待ち望んでいたように思われる。2007 年に立ち上げられたComiXology(コミクソロジー)は、コミックスというメディアにそうした動きをもたらすのに最も近い存在であったため、当然ながらAmazon(アマゾン)はこのサービスを買収して台無しにした。その最新の変更はサブスクライバーを置き去りにし、その結果、同ブランドは「統合プロセスはシームレスとは程遠い」と認め、ユーザーからのフィードバックに対応することを約束した。

これはKickstarterが2021年末、ブロックチェーンに関する重大発表の後に受けた反動と似ていなくもない。同サービスは長年クリエイターの間で人気があったが、その層が最近の発表で疎外感を覚えたのだ。最近では、Substack(サブスタック)がコミック分野に参入し、Grant Morrison(グラント・モリソン)やChip Zdarsky(チップ・ズダースキー)などの大物を起用しているが、このサービスにも賛否両論がないわけでもない。

2021年に発表されたZestworldは、独自のカスタムビルドプラットフォームでこの媒体に挑戦しようとしている。コミックメディアに特化して設計されたこのサービスは、すでにReddit(レディット)の共同創業者であるAlexis Ohanian(アレクシス・オハニアン)氏やTwitch(ツイッチ)の共同創業者として知られるKevin Lin(ケビン・リン)氏など、著名な支援者を獲得している。

オハニアン氏はリリースで「コミッククリエイターが作品をデジタルで公開し、ファンとつながるための現在の状況はひどいものです」と述べている。「Zestworldは、コミッククリエイターのビジネスとコミュニティのあらゆる側面を1つの集中型プラットフォームに集約し、コミッククリエイターがIPを公開し所有する方法を破壊すると同時に、ファンがまったく新しい方法でクリエイターと直接つながることを可能にしています」。

オハニアン氏とリン氏はともに、General Catalystが主導する937万ドル(約11億3000万円)のシリーズAラウンドに参加した。この資金は、クリエイターにコミックに最適化されたニュースレタープラットフォームとIP管理ツールを提供するという同サービスの計画を実現するために使われる予定だ。もちろん、IPは長い間、主流のコミック業界の飯の種として機能してきた。最高レベルでコミックを売って生計はなんとか立てられるが、正直なところ、この業界で本当に儲かる部分はライセンシングだ。

「クリエイター主導のプラットフォームを見つけることはコミックにおける真のチャレンジであり、Zestworldが提供するものは新鮮で透明性があります」と、この立ち上げに関わった作家の1人であるAlex Segura(アレックス・セグラ)氏は述べている。「Zestworldは、私のようなクリエイターが自分のスケジュールに合わせて作品を公開し、特典やクリエイティブチームと私が読者と交流する方法をカスタマイズできるようにし、プラットフォームを通じて公開するすべての作品の知的財産権を維持することを可能にします。これほどすばらしいことはありません」。

セグラ氏は、Amanda Conner(アマンダ・コナー)氏、Jimmy Palmiotti(ジミー・パルミオッティ)氏、Peter J. Tomasi(ピーター・J・トマシ)氏、Eric Canete(エリック・カネテ)氏、Phil Jimenez(フィル・ヒメネス)氏らとともに同プラットフォームに参加する。その他、コミュニティ管理や「NFT / メタバースイベント」などの機能も約束されている。2022年にサービスを開始するには、それらを抜きにしては語れないからだ。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)