東日本で大規模停電が危惧された22日、朝日新聞が同日付の朝刊で「福島の事故から11年 原発回帰は未来に禍根残す」と題した社説を掲載したことがツイッターで波紋を広げている。
朝日の社説は「気候変動対策を名目に原発を積極活用する声が増えてきた」「脱炭素は原発なしで達成可能であり、イメージ先行の原発回帰は未来に禍根を残す」などと相変わらずの論調で、核燃料サイクル計画の破綻や、採算面で太陽光が原発と比べても良くなっていることなどを指摘。取ってつけたように「ロシアのウクライナ侵攻も原発を持ち続けるリスクを痛感させた」ともつづっている。
この社説を支持する脱原発派も少なくはない。同紙の青木美希記者が「国の存続にかかわるリスクがある物に、固執する人たちの思惑は何ですか」と投稿したツイートには、「原子力利権という闇、そしてもう一つが核兵器保有を画策する者たちの存在です」などの声もあった。
しかし、原発を止め始めた2011年以降、電力料金が上がって国民生活や産業コストに跳ね返ってきた経緯などには言及していない。また、福島の事故を引き合いにしている社説でありながら、3月11日の節目から2週間近くも経っての掲載タイミングがさまざまな憶測や反発を呼んでいる。ツイッターでは
「電力逼迫警報」をNHKがガンガン流してる日に、築地新聞にこの社説が載ってるの、趣深い
いつの社説だろう?と思ったら今日付だったので絶句した。停電リスクを身近に感じた多くの国民が原発再稼働の必要性に目覚めるのを嫌い、嫌がらせの様にこの社説を載せたのだろう
思わず日付を3度見しちゃった…この駄文を首都圏大停電の一歩手前の日の社説で掲載する朝日新聞って本当にすごい
などといった批判的な声が続出。電力会社の社員と見られるアカウントは、社説が「イメージ先行の原発回帰は未来に禍根を残す」と述べたくだりを引き合いに「目の前の危機的電力不足からは目を背けイメージ先行の脱原発を吹聴する朝日新聞。この期に及んでもまだ「原子力なくても電気足りる」という手合は黙って家のブレーカーを落とせ」と皮肉っていた。