<p>プーチン氏側近「ロシア存亡の脅威あれば核兵器使用ありえる」 | 毎日新聞</p><p>プーチン氏側近「ロシア存亡の脅威あれば核兵器使用ありえる」</p><p>ロシア軍のウクライナ侵攻を巡り、プーチン露大統領の側近として知られるペスコフ大統領報道官は22日、核兵器使用の可能性について「ロシアの存亡に関わる脅威があった場合にはありえる」と言及し、状況次第では核の使用も辞さないとのプーチン政権の姿勢を強調した。米CNNテレビのインタビューで語った。ウクライナ</p><p>軍の22日の発表によると、露軍のミサイルや空爆によって西部ジトーミル州、首都近郊のキエフ州、北部チェルニヒウ州、東部ハリコフ、ドネツク両州で特に被害が出ている。露軍が包囲した南東部ドネツク州の港湾都市マリウポリでの人道危機も深刻化している。 ペスコフ氏はインタビューで、ロシアとしての軍事的成果は「まだない」と認めつつ、「事前に定められた計画と目標に厳密に従って作戦は進んでいる」と主張した。 ロイター通信によると、ウクライナのベレシチューク副首相は22日、マリウポリについて、「脱出できない市民が少なくとも10万人いる」と明らかにした。安全な退避ルートが存在しないという。避難民を乗せたバスの通行を露軍が阻止し、ドネツク州の親露派支配地域へ向かわせようとしているとの情報もある。 ベレシチューク氏は、空爆を受けたマリウポリの劇場での救助活動を露軍が妨害しているとも指摘。一方、インタファクス通信によると、ロシア国防省は22日、これまでにマリウポリの住民6万8000人以上を避難させ、露側で保護していると主張した。 ウクライナメディアによると、キエフでは22日に露軍の砲撃があり、建物2棟が焼けて1人が死亡した。東部パブログラードでもミサイル攻撃で駅が破壊され、1人が死亡したという。 クリミア半島に近接した南部ヘルソンではロシア軍の占領下で人道物資の搬入が阻まれ、住民約30万人が食糧不足の危機にあるという。 また、ウクライナ外務省の報道官は21日、東部ドネツク、ルガンスク両州から19日に2389人の子供が「強制的に(ロシアへ)移住させられた」とツイッターに投稿した。詳細は確認されていないが、ロシアによる民間人への人権侵害が深刻化している可能性がある。 国連人権高等弁務官事務所によると、ウクライナでは21日までに少なくとも民間人953人が死亡、1557人が負傷した。 こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、イタリア議会でオンライン演説し、マリウポリを含めた複数の都市がほぼ完全に破壊されたと話し、「マリウポリには何も残っていない」と窮状を訴えた。 ゼレンスキー氏はこれに先立ってローマ教皇と電話協議し、ロシアとの停戦に向けた調停を要請したことを明かした。ローマ教皇庁駐在のウクライナ大使はツイッターで、教皇が「戦争終結のために祈り、可能なあらゆることを行っている」と話したと明かした。 インタファクス・ウクライナ通信によると、ゼレンスキー氏は24日にブリュッセルで開かれる北大西洋条約機構(NATO)の臨時首脳会議にもオンライン参加する方針だという。【ベルリン念佛明奈、カイロ真野森作】</p>