もっと詳しく

<p>立ち退きを拒否し続けた米女性 家がショッピングモールに囲まれる – ライブドアニュース</p><p>【避けるよう建て】立ち退きを拒否し続けた女性の家の周りに巨大ショッピングモール 米 周辺住民には金銭補助と引き換えに立ち退きの通知が出されたが、女性は「引っ越しのストレスを避けたい」と拒否。女性は2008年に亡くなったが、家はそのまま残っているという。</p><p>米ワシントン州の大きなショッピングモールの一角に、普通の民家がたたずむ光景が話題を呼んでいる。この民家に住む女性が立ち退きを拒否し続け、建設業者らが仕方なく女性の家を器用に避けるようにしてショッピング</p><p>モールを建てた結果だった。立ち退き要求は2006年の話だが、現存する巨大ショッピングモールに囲まれたその小さな家は今も注目を集めている。『LADbible』などが伝えた。 【この記事の動画を見る】玄関以外の3方面をショッピングモールに囲まれた家に住んでいたのは、米ワシントン州シアトル在住のエディス・メイスフィールドさん(Edith Macefield)だ。2006年、当時84歳だったエディスさんの暮らす地域で新しいショッピングモールの開発計画が始まり、周辺住民には金銭補助と引き換えに立ち退きの通知が出された。 ほとんどの住民が開発業者側のオファーを承諾して引っ越していく中、この立ち退きに応じなかったのがエディスさんだ。エディスさんは1952年に3750ドル(約44万円)でこの家を購入し、清掃会社「Spic ’N Span Cleaners」の店舗責任者として働きながら母親のアリスさん(Alice)と一緒に暮らしてきた。 立ち退きの話を受けた2006年、エディスさんの自宅は築108年の小さな古い家だったが、その土地はショッピングモールを建設するためには必須の場所だった。そこで開発業者は75万ドル(約8900万円)ものオファーを出したがそれでもエディスさんは立ち退きに応じず、最終的には100万ドル(約1億1900万円)を提示したが、エディスさんは「お金の問題ではない」と考えを変えることはなかった。 開発業者はエディスさんを説得することができないと判断しその土地を諦めたが、ショッピングモールの建設計画はそのまま進められ、エディスさんの家を避けるようにして5階建ての大きなショッピングモールが完成した。 また3年後の2009年にピクサー作品『カールじいさんの空飛ぶ家』が公開されると、立ち退き要求を拒否するというストーリーから「エディスさんの話がモデルになっているのでは?」という噂が飛び交った。しかし映画の制作が始まったのは2004年で、エディスさんが立ち退き拒否をした時よりも前のことだった。だがあまりにストーリーが類似していたため、映画制作陣はエディスさんの家の屋根に風船を取り付けて映画に登場する家にソックリの写真を撮って宣伝していたそうだ。 当時84歳という年齢で1億円以上のお金を貰えれば、その後は不自由なく暮らしていけるはずだ。大金を前にしても揺るがないエディスさんの強い意思は当時大きな話題を呼んだ。多くの人は「お金持ちの思考に対する反対姿勢を見せているのでは?」と推測したが、エディスさんは「ショッピングモールの開発自体には反対しないが、引っ越しのストレスを避けたい」と立ち退きを拒否したシンプルな理由を明かしていた。 この理由をエディスさんから聞き出したのは、当時ショッピングモール開発の建設管理者としてエディスさんに立ち退きの交渉を持ちかけていたバリー・マーティンさん(Barry Martin)だった。エディスさんは何度も立ち退きを要求するバリーさんを敵視しているかと思われたがそんなことはなく、むしろ交渉がきっかけで友人関係を築いていった。バリーさんはエディスさんを病院へ連れて行ったり、洗濯など日常生活を手伝うなどとても親しくしており、エディスさんが亡くなった2008年にはバリーさんへこの家を引き継いでもらうように意志を残したほどだった。 信頼関係を築いたエディスさんの家を守っていきたいと考えていたバリーさんだったが、経済的に生活が苦しくなりこの家を売りに出すことになった。しかしそれを見越していたのか、エディスさんは亡くなる前に家を売ってもいいとバリーさんに伝えていたという。「『ちゃんと良い値がつくまで我慢しなさい』と言われていたんだ」と明かしたバリーさんは、その家を31万ドル(約3700万円)で売却することができたそうだ。 立ち退きを拒否したエディスさんについてはこれまでも度々話題になっており、「長年住んで思い出に溢れた家なんだからあたりまえだよ」「エディスさんの家なのだから、なんの問題もない」「お金が全てではないよね」「開発業者たちに屈しなかったエディスさんは素晴らしい」「車なしで何でも用事が済むなんて最高じゃん!」などといった声が多数届いていた。 ちなみに現在もエディスさんの家はそのまま残っており、Googleマップのストリートビューで「1438 NW 46th St, Seattle, WA 98107」と検索すればその建物を確認できる。 画像は『LADbible 2022年3月14日付「Elderly Woman, 84, Forced Mall To Build Around House After Turning Down Million Dollar Offer」(Credit: Fox)』のスクリーンショット (TechinsightJapan編集部 iruy)</p>