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 R32、34、35と、スカイラインGT-Rを3台所有する格闘技界随一のクルマ好き、小川直也が2022年2月19、20日の両日、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されたノスタルジック2daysに乱入した。大好きだったスーパーカーから、欲しくても買えなかった思い出のクルマたちを目の当たりにして大興奮。本稿はそんな「暴走王」が場内狭しと歩き回った記録であります。

文/小川直也、ベストカー編集部
写真/ベストカー編集部

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イエローの歴代フェアレディZに目を奪われる

「オイオイ、泣き虫高田はどこだ?」

 オッといけねえ、「アリーナ」にやってくると絶叫したくなるが、今日は初めてやってきたクラシックカーの祭典「ノスタルジック2days」の取材だった。入場するや、いきなりイエローのランボルギーニ・ミウラが歓迎してくれたのにはたまげた! そう、ここは特別な夢舞台なのだ。

 会場まで愛車であるR32スカイラインGT-Rで乗り付けようかと思ったが、「R32」じゃきっとまだまだ青二才だと、やめておいたが正解だった。駐車場からしてハコスカGT-Rや30Z、27レビン、117クーペ、ナローポルシェやフェラーリ328、ロータス・エランなんかが停まっていて、もうこれだけでお腹いっぱいだ。

 イエローといえば、今回、特別展示コーナーの目玉としてS30から新型まで、イエローの歴代Zが8台も出展されていて圧巻! 俺が愛車にしていたZ32に再会できてうれしいぜ! 愛車は紺色だったが、明るいイエローもいいもんだ。ちなみにZ31だけイエローの純正色がなく、シルバーの展示だったが、そうだったのか? と逆に勉強になったぜ。

愛車だったZ32と再会でき、思わず額づいてしまった。お互い元気で何よりだ

 やっぱりスポーツカーはイエローが似合う! レスラーでイエローのスポーツカーが似合ったのは、ハルク・ホーガンだけど、その話は別の機会に!

 おっと、俺が東京オートサロンで気に入った新型Zのカスタマイズ・プロトモデルがあるじゃないか! しかも隣はS30のZ432-Rだ。クワ~、眩しい、眩しいぜ! この空気は佐々木健介と長州力相手のタッグマッチ以来の緊張感かもしれない。

 ゆっくりディテールを観察すると、フロントスポイラーのデザインやフェンダーの張り出し、ダックテール風のリアスポイラーやテールレンズの印象なんかもイメージが重なり合っていい感じ。マイクがあったら叫びたかった。

「新型Zはオレンジのプロトを発売せよ!」

S30のフェアレディZ432-Rと新型Zカスタマイズ・プロトモデルとの2ショット

『蘇る金狼』のカウンタックを前にグローブを付けた!

 いかん、もう入場から1時間も経ってしまった。特別展示コーナーは濃密で、なかなか俺を開放してくれない。そこに真っ赤なスーパーカーがフライングボディアタックのごとく飛び込んできた! 

 Ohhhh! ランボルギーニ・カウンタックじゃないか! しかもただのカウンタックとは少し違う。黒いオーバーフェンダーに極太タイヤ、でかいウイング………、そう、ウルフカウンタックだあああぁぁぁ。

ウルフカウンタックは映画『蘇る金狼』の個体そのもので、赤は世界でたった1台

 ウルフカウンタックはカナダの石油王でF1チームも持っていたお金持ちのウォルター・ウルフが作らせた至極のカウンタックで、世界に3台しかないといわれているが、このクルマはその1号車。

 映画『蘇る金狼』で松田優作が乗った個体そのものと聞いて、俺は心の震えが止まらなくなった。

 さあ真剣勝負!! 思わず、持参したスパーリング用のグローブを手に取った。しかし、狭いコックピットに身を投じ、リアの5L、V12エンジンを目に焼き付けると、もう俺の戦闘意欲はなくなった。これぞホンモノ、参りました!

 突然の乱入にも関わらず、親切に乗せていただいた出展者のアウトモビーリ・ヴェローチェさん、ありがとうございました。次はぜひ運転してみたいです!

ウルフカウンタックのコックピットに巨体を無理やり身体をねじ込んだが、ドアは閉まりそうにない

 そこに場内パレードでフェラーリ512BBiがゆっくりと姿を現した。い…いったいどうなっているんだ!? まさにスーパーカー全盛の1980年代始めにタイムスリップしたかのようだった。

「母さん、僕のスーパーカーカード、どこに行ったんでしょうね?」

 いかん、松田優作つながりで『人間の証明』にぶっ飛んだぜ。

因縁の相手、スカイラインに2発のビンタを食らう!

 俺とスカイラインの因縁の話は以前したと思う。2005年のある日、たまたまドライブ中に厚木のショップで見かけたケンメリGT-Rが欲しくてたまらなくなり、実際買おうとしたけど、夕方には売れてしまって買えなかったという話だが、その時同じ店に同じ価格850万円で売られていたのがNISMO 400Rだ。ちなみにNISMO 400Rの新車価格は1200万円、ケンメリGT-Rは163万円だった。

欲しくてたまらなかったケンメリGT-Rと一緒に同じ850万円で販売されていたNISMO 400R

 そのNISMO 400Rが目の前にある。神々しいばかりのシルバーは、あの日の記憶と同じだ。でも、その時はケンメリのGT-Rのほうが欲しかった。33GT-Rは好きじゃないと、みんな言うが、NISMO 400Rは別物の迫力。こっちでもよかったか? いや2台とも手に入れておけばよかった。人生は後悔の連続だ!

 さて会場ではオークションコーナーもあって、そこにケンメリのハードトップ2000GTが出展されていた。GT-Rじゃない、普通のGT。1976年製のこのクルマは走行距離5万kmの5MT、ほぼオリジナルコンディションで当時のタログも2冊付く超極上品。このクルマのスタート価格がなんと2176万円! 当時の新車価格を調べたらGTのハードトップは90万3500円。

ケンメリハードトップののピカピカGTのオークションスタート価格は2176万円

 お~い、ケンメリGT-Rは大好きだけど、ケンメリのハードトップの中古車って子供の頃40万~50万円くらいじゃなかったかよ!???? ……いや、ケンメリの批判はよそう。もしもあの時、俺がケンメリのGT-Rを手に入れ、今でも極上のコンディションで大切に持っていたとしたら………Wooooo…。

 ほかにもマイティボーイや2代目シルビア、マークIIハードトップ、コスモスポーツに117クーペ、スタウト、マスタングにランボルギーニ・エスパーダなどなど、思い出と一緒に楽しませてもらった。

 人生は酸いも甘いもあるけれど、クルマのおかげで、どうにか笑ってやってこれたんだと思いながら会場を後にした。ノスタルジック2days。来年も楽しみにしているぜ!

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