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「ハ…ハックシュン!!」 あぁ、花粉到来!! 春本番にやっておくべき対策&メンテナンス 5選

 少しずつ暖かい日が増えてきたこの時期は、花粉症の人にとってはつらい季節。同時にクルマにとっても過酷な季節でもあります。花粉の飛散が多い3月~5月は、黄砂やPM2.5にも注意が必要な時期でもあり、この花粉や黄砂がボディに付着したままにしておくと、取り返しがつかない事態にも。

 そこで、今回は、この時期やっておきたいカーメンテンナンスを5つピックアップ。コツを知らないで落とそうとすると、かえってクルマにダメージを与えてしまうことにも!?

文/吉川賢一
アイキャッチ写真/Pavel Rumlena – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock

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花粉はボディの塗装を侵食し、黄砂はキズやシミの原因に

 屋外駐車したクルマのボディや窓ガラスに黄色い粉末が付いていたら、それは「花粉」です。花粉は雨や夜露で濡れると、ペクチンというネバネバ物質が排出され、ボディの塗装やコーティング被膜に吸着してしまいます。

 いっぽう、この時期にボディが粉っぽく真っ白になっていたら「黄砂」です。細かな砂である黄砂のピークは4月ごろで、西日本や日本海側で多く、放置するとザラザラとこすれて、キズつきの原因にもなるばかりでなく、雨などで濡れて固まり、シミの原因にもなってしまいます。

ガラスコーティングやボディカバーで「守る」

ボディにガラスコーティングをかけることで、花粉や黄砂は滑りやすくなり付着を抑えることができる(romaset – stock.adobe.com)

 事前にできる対策としては、花粉が飛散する前に、ボディにガラスコーティングをかけることが、オススメ。花粉や黄砂は、塗装面の細かな凹凸にひっかかって堆積していきますが、ガラスコーティングがかかっていると、花粉や黄砂はツルツルと滑りやすくなるので、弱い風程度でも飛んでいきます。また、雨が降ってもボディ表面を水分が流れていきやすいため、コーティングなしと比べれば、花粉の付着ははるかに少なくてすみます。フロントガラスには撥水加工をしておくと効果的です。

 花粉や黄砂がついてしまったら、タオル等でゴシゴシボディを拭いてしまうのはNG。ボディ表面に傷をつけてしまう可能性があります。ボディにガラスコーティングをしていても、この時期はできるだけこまめに洗車をすることが望ましいです。

 しかし、どうしても時間がとれないという方や、面倒で無理という方は、ボディカバーなどを使用して、花粉や黄砂をボディにできるだけつけないようにすることも、ひとつの手。最近は、盗難やいたずら対策として、ボディカバーが見直されています。夏の熱射対策や、秋の落ち葉対策、冬のフロントガラス凍結対策としても有効ですし、カバーで守っておくことで、下取り時に査定額アップするというメリットもあります。

洗車時のポイントは「最初にたっぷり水をかける」

 洗車時にもっとも重要なポイントは、「最初にボディにたっぷり水をかける」こと。たっぷり水をかけることで、ボディについた花粉や黄砂を浮かび上がらせるのです。次にカーシャンプーをしっかり泡を立てて細かい泡を作り、水気たっぷりのボディを、たっぷりの泡を付けたスポンジで、一方向に向かって、そっと優しくなでて洗います。

 ボンネットなどクルマの前面、運転席側側面、後ろ面、助手席側側面、といった流れで、ボディ一面を洗うごとに流すこともポイント。このときには、ボディ全体にも水をかけ、全体を絶えず濡れた状態に維持します。最後に、セームタオル等の吸水性の良いタオルで、一気に水滴を拭きとりましょう。

 どうしてもシミが落ち切らない、という場合は、70度程度のお湯をかけ、マイクロファイバータオルなどで擦ってみてください。花粉に含まれるペクチンは熱に弱いため、お湯をかけることで除去できる可能性があります。

車内での対策には、高性能なクリーンフィルターもオススメ

エアコンを内気循環にすることで、標準装着されているエアコンフィルターでもある程度花粉を除去できる(photo-nmsk.ru Burdun Ilja – stock.adobe.com)

 車内に花粉をいれないようにするためには、クルマに乗り込む際に、洋服についた花粉を落としてからはいるのがポイント。家の中に入る際と同じように、濡れタオルやウエットティッシュ、粘着シートなどで、花粉が舞わないように落とせるとベストです。そして、クルマに乗り込んだら、エアコンは内気循環にして、外気が入ってこないように設定します。内気循環はいわば、「クルマのマスク」です。クリーンフィルターで空気がろ過されますので、花粉の除去も期待ができます。

 昨今は高性能なクリーンフィルターも登場しており、例えば日産からは、花粉やにおい、アレルゲン、抗ウイルス、更にはビタミンCを含んだクリーンなエアー放出まで対応した、クリーンフィルタープレミアム(施工費込7,315円~)という商品が登場しています。花粉の粒子サイズ(約30ミクロン)よりも小さい、PM2.5にも対応しており、年に一度交換することで、ろ過性能を維持することができます。

スタッドレスタイヤは「きれいに洗って乾かしてから保管」

スタッドレスタイヤを保管する際、タイヤの負担が少ない立てて保管するタイプのタイヤラックを用意できると良い(Aessandro Mattiacci – stock.adobe.com)

 最後に、この時期にやっておきたいカーメンテナンスとして、スタッドレスタイヤの保管についてもご紹介します。ポイントは、「よく洗ってよく乾かすこと」。タイヤには、泥汚れやブレーキダスト、融雪剤(塩化カルシウム)などが付着しており、そのまま長期間放置してしまうと、タイヤの傷みや色ムラなどに繋がってしまいます。艶を出すためのタイヤワックスは原則不要ですが、もし使いたければ、シリコンを主成分とした水性のタイヤワックスがオススメです。

 スタッドレスタイヤの最も理想的な保管場所は、物置や車庫など、雨風が防げて日光があたらない場所です。難しい場合には、出来るだけ日陰の場所を選び、タイヤカバーをかけて風雨があたらないようにします。その際、タイヤの最上部に雨水が溜まらないようにするため、水を入れたペットボトルを忍ばせて、雨水が下へ流れるようにおきましょう。できれば、タイヤを立てるタイプのタイヤラックが用意できるとベター。タイヤを横にして重ね置きすると、一番下のタイヤにダメージが集中し、一輪だけ劣化が早まる可能性があるためです。

◆      ◆     ◆

 カーコーティングを完璧に施しても、花粉や黄砂は容赦なく付着します。愛車を守るためには、とにかくこまめな洗車をするしかありません。この時期だけでも、できるだけこまめな洗車を心がけ、より長く、キレイな愛車を維持できるよう、頑張りましょう。

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