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 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間レースに出場する小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3人は、決勝日となる土曜日の朝までIMSAのセッションに参加しないことが明らかになった。

 3人にとっては土曜朝に設けられたわずか20分のウォームアップセッションが、決勝前唯一のドライブ機会となる。

 WEC第1戦セブリング1000マイルレースにトヨタGAZOO Racingから出場する彼らは、16日水曜日からGR010ハイブリッドでの走行をスタートさせている。WECは17日木曜日の予選を経て、18日金曜日に決勝レースが行われる。

 一方で彼ら3人は今週末、同じセブリング・インターナショナル・レースウェイにて併催される、IMSAの12時間レースにダブル・エントリーしている。

 可夢偉とロペスはアリー・キャデラックの48号車キャデラックDPi-V.Rを、マイク・ロッケンフェラーとともにドライブする。コンウェイは、48号車と同じくアクション・エクスプレスがオペレートするウェーレン・エンジニアリングの31号車キャデラックで参戦する。

 IMSAはWECから1日遅れて木曜日から走行が始まり、WEC決勝前の金曜午前に予選が行われるスケジュールだが、3人はこれらIMSAのセッションには参加しない。これは、トヨタからの要請とみられる。

 なお、WECの1000マイルレース決勝は金曜20時にフィニッシュ予定で、IMSAのウォームアップ開始は土曜日の朝8時。その後、10時40分に12時間レースのスタートが切られる。

「僕らは土曜日になるまで、(IMSAでの)走行時間がありません」と可夢偉はSportscar365の取材に対し答えている。

「僕はWECに全力で取り組みます。そのあと、土曜日のウォームアップでDPi車両をドライブします」

「そこで10分間、ドライブしてからレースを迎えます。それで問題ありません。僕は、練習を必要としない男だと思います。これが僕自身の仕事です」

「僕はWECへのフル・コミットメントにとても満足しています。WECが終わったら、DPiでただレースをするだけです」

 可夢偉らがIMSAで所属するアクション・エクスプレスのオペレーション・ディレクター、クリス・ミッチャムによれば、木曜日と金曜日はロッケンフェラーが48号車のドライブに「100パーセント、集中する」という。

 これに伴い、ロッケンフェラー、可夢偉、ロペス、コンウェイの4人は、金曜のWEC決勝直前に予定されているIMSAのオートグラフ・セッション(サイン会)を欠席する許可が、シリーズより与えられている。

2022年デイトナ24時間レースにマイク・ロッケンフェラー/小林可夢偉/ジミー・ジョンソン/ホセ・マリア・ロペスというラインアップで参戦したアリー・キャデラック48号車
2022年デイトナ24時間レースにマイク・ロッケンフェラー/小林可夢偉/ジミー・ジョンソン/ホセ・マリア・ロペスというラインアップで参戦したアリー・キャデラック48号車

 3人のトヨタ所属ドライバーを含め、合計21人のドライバーが今週末、WECとIMSAのレースにダブル・エントリーしている。

 たとえばオリバー・ジャービスはWECでLMP2のユナイテッド・オートスポーツUSA23号車オレカ07・ギブソンを、IMSAではメイヤー・シャンク・レーシングの60号車アキュラARX-05をドライブするが、トヨタのドライバーとは異なり、IMSAとWECの両チームを行き来してプラクティスにも参加する予定だ。

 今季、WECのLMP2クラスがさらなるパワーダウンを伴う調整を受けたため、セブリングではDPiとLMP2との間のギャップが広がるものと、ジャービスは予期しているという。そのギャップは1周あたり、3〜5秒程度になるとの予測を、ジャービスは語っている。

オリバー・ジャービスがWECでドライブするユナイテッド・オートスポーツの23号車オレカ07
オリバー・ジャービスがWECでドライブするユナイテッド・オートスポーツの23号車オレカ07