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中国のテクノロジー企業の多くにとって、2022年の展望はあまりよろしくない。過去1年で独占禁止関連やアルゴリズムの利用に対する制限など、サイバースペースには多くの新しい規制が導入され、インターネット企業は大小を問わずビジネスモデルと収益化方法の再編を強いられて、投資家の信頼も失った。

2022年の当初に登場した新たなチャレンジが、早くも投資家の弱気を誘っている。香港に上場している中国企業のインデックスHang Seng China Enterprises Indexは、米国時間3月14日に7.2%下げ、2008年11月以来の最大の下げとなった。Meituan、Alibaba、Tencent、Pinduoduoなどテクノロジー大手の株価は、先週にかけて落ち込んでいる。

投資家のパニックを引き起こしているマクロなリスクの1つは、中国における新型コロナウイルス(COVID-19)の復活だ。ここ数日で1日の感染者数は数千人を記録し、世界のその他の地域に比べるとそれほどでもないが過去2年間では最悪だ。

製造業の大型拠点でDJIやTencent、Huaweiなどテクノロジー大手の本社のある深圳は、1週間の全市ロックダウンに入った。iPhone組み立ての大手Foxconnは、この人口2000万の中国南部の都市における生産を休止した

長春での大発生が、中国の自動車のサプライチェーンを破壊した。中国北東部の吉林省にある同都市は、国有の自動車メーカーFAW Groupの本社があり、それは中国におけるVolkswagenとToyotaの合弁事業のパートナーだ。この都市でVolkswagenとToyotaの両社は、自動車工場の生産を停止した

新型コロナウイルスの新しい波は、Teslaのギガファクトリーのある上海を襲ったが、同市のビジネス活動はまだ健在だ。

業界は在宅勤務への備えができているため、ロックダウンは平気なのかもしれない。しかしそれでも、中国のテクノロジー株の多くが最近1年ぶりで下げたのは、米国の規制と厳しい検査が再来したせいかもしれない。

先週、米国の証券取引委員会(SEC)は、中国企業5社の名を挙げて、米国市場から下ろすと告げた。その行為は、外国の企業は外国政府によってコントロールされていないことを示す監査情報を提示すべきとする、トランプ時代の法律に根拠がある。

中国企業の米国預託証券(American depositary receipts、ADR)は厳しい板挟みに遭っている。ワシントンは米国に上場している外国企業の帳票の開示を求め、中国は監査会社が文書を海外に渡すことを禁じている。これはかなり前から、米国と中国の金融規制当局にとって難問だった。

北京は2021年また、データ企業がアウトバウンドで送ってもよいものをより厳しく制限し、米国で急いでIPOしようとした中国のライドシェア大手Didiを規制で取り締まろうとした

上場を外されるリスクと中国と米国の間の地政学的な緊張が気になる多くの中国企業、すなわちAlibabaやJD.com、NetEaseなどの大手も含む企業は、香港でに二次上場を目指した。SECが先週明らかに、中国の5つのADRを挙名したことは投資家の懸念を再燃させ、さらに多くの中国企業が別の市場の模索とそこへの上場を急ぐだろう。

画像クレジット:masterSergeant/Getty Images

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(文:Rita Liao、翻訳:Hiroshi Iwatani)