福島県や宮城県で、最大震度6強を観測した地震から一夜明けた17日、両県を中心に東日本各地で被害が明らかになってきた。警察庁によると、宮城県で3人、福島県で1人の方が亡くなった。
震度5強を記録した仙台市青葉区にある仙台城跡も大きな被害を受けているようだ。伊達政宗生誕450周年を記念して結成された市民団体、政宗公生誕450年記念「政宗公ワールド」プロジェクトは、フェイスブックで仙台城跡や伊達政宗騎馬像が受けた被害の状況を発信している。
「伊達政宗公騎馬象は西に傾き」
【仙台城本丸跡の地震被害 速報】
①本丸北西石垣が倒壊し、道路を覆い、市道仙台城跡線の大手門脇櫓から本丸跡へは車で上がれません。お越しの方は、東北大学工学部経由で来てください。東日本大震災後の四年間と同じ区間がしばらく通行止めです。②伊達政宗騎馬像が後ろに傾いています。危険ですので近づかないでください。
③本丸北東石垣下の石灯籠の宝珠・笠・火袋が倒壊しました。
④青葉城資料展示館、売店、青葉城フードコートの被害は軽微ですが、復旧のため本日3/17(木)は「臨時休館」させていただきます。ご理解のほどをお願い申し上げます。
朝になって 仙台城本丸跡の被害がわかってきました。本丸北西石垣は1ヶ所は倒壊。本丸酉門付近の石垣1ヶ所倒壊。伊達政宗公騎馬象は西に傾き。
この投稿に、ツイッターでは全国の歴史ファン、伊達政宗ファンから多数の嘆きの声が寄せされている。
政宗公…一ヶ月前に謁見したけれどもまさかこんな事になるとは。
政宗公〜はやく直してあげて欲しい。いや、でも倒れなかっただけでも流石政宗公かもしれん。
仙台城跡の石垣が崩れて、伊達政宗公騎馬像が傾いてると聞いた。悲しい
政宗公、東日本大震災でも被害なかったのに今回被害か。
熊本城の修復費用は600億円超
初代仙台藩主、伊達政宗によって、1602年に建立された仙台城。1882年(明治15年)には、火災によりその建物のほとんどが焼失しながらも、1997年(平成9年)から本丸の石垣改修工事などが行われ、2003年(平成15年)には国史跡に認定されている。東日本大震災の時にも、複数の石垣が崩れ、本丸跡の東側で崖崩れが発生するなど、大きな被害を受けている。この時の修復工事は2012年から3年かけて行われた。
地震で被害を受けた城跡と言えば、2016年(平成28年)4月に発生した「熊本地震」の熊本城が記憶に新しいところだ。熊本城には、13の重要文化財建造物、20 の復元建造物があり、旧観を保った石垣が有名だが、それらすべてが被害を受けた。当時の熊本市の大西一史市長の発言によれば、修復費用には600億円超が必要で、修復期間は20年を要するという。
仙台城がどれくらいの被害を受けたのか、その全貌はまだ明らかになっていない。別名、青葉城と呼ばれ、仙台市民に親しまれてきた仙台城の被害が少ないことを祈るばかりだ。