【池袋】池袋暴走事故遺族への中傷、警視庁が捜査開始　侮辱容疑など視野

東京・池袋で2019年4月に起きた乗用車暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん（35）が、ネット交流サービス（SNS）で誹謗（ひぼう）中傷を受けたとして警視庁に相談していた問題で、同庁捜査1課などが侮辱容疑などを視野に捜査を始めたことが捜査関係者への取材で判明した。

松永さんのツイッターアカウントには11日午前、松永さんの投稿に返信する形で「金や反響目当てで闘っているようにしか見えませんでしたね」などと書き込まれた。投稿はその後、削除されたが、松永さんが翌12日に警視庁に相談していた。

事故は19年4月19日に東京都豊島区東池袋4の都道で発生。旧通商産業省（現経済産業省）工業技術院元院長の飯塚幸三受刑者（90）が運転する乗用車が暴走し、自転車で横断歩道を渡っていた松永さんの妻真菜さん（当時31歳）と長女莉子ちゃん（同3歳）がはねられ死亡したほか、9人が重軽傷を負った。飯塚受刑者は自動車運転処罰法違反（過失致死傷）に問われ、21年9月に禁錮5年の実刑判決が確定した。【鈴木拓也】