<p>対露エネルギー制裁 中国「漁夫の利」警戒</p><p>対露エネルギー制裁 中国「漁夫の利」警戒 仮に原油の禁輸措置で足並みをそろえても、中国が制裁の「抜け穴」になることや、安価なロシア産エネルギーを入手することで「漁夫の利」を得ることへの懸念がある</p><p>ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、政府が中国の出方にいらだちを強めている。中国が対露経済制裁に反対しているためだ。米英はロシア産原油の輸入禁止措置を打ち出したが…</p><p>ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、政府が中国の出方にいらだちを強めている。中国が対露経済制裁に反対しているためだ。米英はロシア産原油の輸入禁止措置を打ち出したが、日本は欧州連合(EU)諸国とともに慎重な姿勢を崩していない。仮に原油の禁輸措置で足並みをそろえても、中国が制裁の「抜け穴」になることや、安価なロシア産エネルギーを入手することで「漁夫の利」を得ることへの懸念がある。 政府は表向き、中国にも対露制裁に同調するよう呼びかける立場だ。松野博一官房長官は15日の記者会見で、中国がロシアの制裁回避に協力した場合に「重大な結果を招く」と警告する米政府の姿勢について「米国をはじめとする同志国と連携して中国に対しても責任ある行動を求めていく」と述べた。 ただ、政府内では中国が制裁に同調する可能性は低いとの見方が大勢だ。習近平国家主席は制裁に反対する姿勢を示しており、中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は9日の記者会見で石油と天然ガスに関する「正常な貿易協力」の継続を表明した。 特集・連載:</p>