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インドと米国を拠点とするライブビデオ会議インフラのスタートアップ100ms(ハンドレットエムエス)は、次世代のライブビデオアプリを強化するため、シードラウンドの完了からわずか5カ月でシリーズA資金として2000万ドル(約23億3900万円)を調達した。

この最新ラウンドは、Falcon Edge(ファルコン・エッジ)のAlpha Wave Incubation(アルファ・ウェーブ・インキュベーション)が主導し、Matrix Partners India(マトリックス・パートナーズ・インド)とLocalGlobe(ローカルグローブ)が参加、既存の投資家であるAccel(アクセル)とStrive.vc(ストライブ・ドット・ブイシー)が参加した。これにより、スタートアップが調達した資金の総額は2450万ドル(約28億6400万円)に達した。

同スタートアップは2020年、創業者らがインド最大のストリーミングプラットフォームの1つであるDisney+ Hotstar(ディズニープラス・ホットスター)で、インドの人々が試合のライブ中継を見られるようにする機能を開発していたときに設立された。

「アプリで試合を観戦し、友人とビデオ通話をして試合を楽しめる機能を構築することにしたのです。私たちは、世の中にあるソリューションを調査し、既存のビデオSDKプロバイダーの1つを選びました。その製品を動かすのに4カ月かかりました」。と100msの共同設立者でCEOのKshitij Gupta(クシティジ・グプタ)氏は、TechCrunchの取材で語っている。

「ほとんどの体験がライブ動画で行われるようになっているこの新しい世界で、このようなプラットフォームを構築するのに4カ月もかかるべきではない」と、Aniket Behera(アニケット・ベヘラ)氏とSarvesh Dwivedi(サルベシュ・ドゥイヴェディ)氏と共同でこのスタートアップを設立したグプタ氏は付け加えた。

彼らは、アプリを構築する際に経験した課題から、Edtech、フィットネス、エンターテインメントなどの企業が、アプリ内にZoomのようなビデオ会議を追加し、YouTubeやFacebookなどのプラットフォームでアプリをライブ配信できるようなライブビデオインフラを構築することを思いついたのだそうだ。

この新製品は約9カ月かけて構築され、企業が1週間以内に統合、テスト、本稼働できるようにした。

「この技術は非常に複雑なため、ほとんどの企業が構築を敬遠しています。私たちは、アプリケーションにビデオを埋め込もうとするすべての企業をターゲットにしています。オンライン授業を行うEdtech企業、医師と患者の間で遠隔健康診断を行う医療技術企業、ライブコマースで何かを販売する企業などです」と、Disney+ Hotstarに参加する前にMeta(メタ)でライブ映像インフラのプロダクトマネージャーとして働いていたグプタ氏は語っている。

100msは、アプリケーションに動画を埋め込むことを検討しているEdtech、遠隔医療企業、フィットネススタジオなどの企業をターゲットにしている(画像クレジット:100ms)

同スタートアップは、前四半期に20倍の成長を遂げた。ライブ体験が主流になりつつある現在でも、製品に対する需要は増え続けている。2021年8月以降、EdtechプラットフォームのFrontRow(フロントロウ)とWhiteHat Jr(ホワイトハット・ジュニア)、クリエイターとブランドのためのプラットフォームCircle(サークル)、ライブイベントプラットフォームのPaytm Insider(ペイティーエム・インサイダー)、コミュニティアプリのKutumb(クトゥンブ)など、2200以上の企業が100msのライブ動画インフラを使ってきた。

「このような加速が起こったのは、私たちが統合時間を短縮したためだと思います。また、企業がライブイベントをカスタマイズして、よりリアルな体験ができるようなテンプレートモデルを構築したいと考えています。【略】私たちにとって、これはメタバースの旅の始まりになると感じています」。と、銀行員としてキャリアをスタートさせた後、技術者としてのキャリアに転向したベヘラ氏は語った。

この資金をもとに、ビデオエンジニアを増員するなどしてチームを拡大し、製品にさらなる機能を追加していく予定だ。

Falcon EdgeのAlpha Wave IncubationのマネージングディレクターであるAnirudh Singh(アニルード・シン)氏は、100msへの投資について「オンラインジムは、トレーニング者に怪我の報告を求めています。オンライン・スクールは、ライブラリを追加し、1対1のヘルプ・セッションを可能にしています。オンラインデート・アプリは、より良いバーチャル・ミーティング体験を再現しようとしています。100msは、ビデオストリーミングの複雑さを抽象化することで、製品メーカーが洗練されたライブエンゲージメントを想像し、追加することを可能にします」。と語っている。

画像クレジット:100ms

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(文:Annie Njanja、翻訳:Akihito Mizukoshi)