4月9日、MotoGP第4戦アメリカズGPの予選がサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、MotoGPクラスはホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)がポールポジションを獲得した。また、フロントロウのみならず、トップ5をドゥカティライダーが独占する結果となった。
マルク・マルケスは9番グリッド、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は10番グリッドを獲得している。
フリー走行3回目は気温19度、路面温度27度のドライコンディションで始まった。序盤、トップに立ったのはエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)で、2番手には初日総合トップだったヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)が続く。
残り時間20分、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)がトップに立ち、続いてジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が1番手のタイムを記録する。
セッション終盤を迎えて、トップに立っていたのはバスティアニーニ。残り時間2分を切ってクアルタラロが3番手に浮上し、クアルタラロの背後について走っていたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が2番手につける。クアルタラロは最後のアタックでも自己ベストを更新し、2分2秒361を記録すると、フリー走行3回目をトップで終えた。
2番手はバスティアニーニ、3番手にはジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)が浮上し、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は4番手。フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)はアタックの時間帯で大きくタイムを更新し、5番手だった。
ポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)は6番手、このセッションで度々上位につけた中上は8番手で、ホンダライダーは3人がQ2へのダイレクト進出を確定させた。一方、アルゼンチンGPのウイナーであるアレイシ・エスパルガロは総合11番手、同じく2位だったホルヘ・マルティン(ドゥカティ・レノボ・チーム)はセッション後半に転倒して総合15番手、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)は総合12番手だった。
MotoGPクラスのあとに行われたMoto3クラスのフリー走行3回目では、アルベルト・スーラ(リバコールド・スナイパーズ・チーム)がバックストレートでクラッシュし、この転倒により赤旗が提示されてセッションは中断となった。スーラはメディカルセンターでの検査を受け、右手舟状骨骨折の可能性と伝えられている。
MotoGPクラスのフリー走行4回目は予定通りの時間にスタート。トップはバニャイア、2番手はマルク・マルケス、3番手はバスティアニーニで、4番手がクアルタラロ、5番手がアレイシ・エスパルガロ、中上は16番手だった。
■予選はドゥカティがトップ5を独占
Q1は気温28度、路面温度49度で始まり、アレイシ・エスパルガロやマルティン、リンスなどがこのセッションから予選に臨んだ。
序盤はマルティンがトップ、リンスが2番手につけ、リンスの約0.2秒差にアレイシ・エスパルガロがつける。しかしアレイシ・エスパルガロは残り時間4分をきったところで8コーナーで転倒を喫し、タイムを更新できずに予選を終えてしまった。
さらにコース上では速いライダーの後ろにつこうとするライダーたちによってスロー走行が発生し、マルティンやリンスを始めとするライダーは後半にタイムを更新せずに終わった。その結果、マルティンやリンスのふたりがQ1を突破している。
アレイシ・エスパルガロは転倒により13番グリッド、チームメイトのビニャーレスは14番グリッドが決まった。苦しんだのはKTMで、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)がKTM勢最高グリッドの17番グリッドとなった。
続いて始まったQ2では、ミラーがトップ、バニャイアが2番手とドゥカティ・レノボ・チームがトップ2を占める。クアルタラロは自己ベスト更新のペースだったところ、19コーナーで痛恨のスリップダウン。クアルタラロは急いでピットに戻り、スペアマシンによってアタックを再開した。
残り3分を切ると、2番手につけるバニャイアがトップに立つ。しかしこのタイムをミラーが更新。オールタイムラップ・レコードを更新する2分2秒042を記録した。さらにこのタイムを更新したのがマルティンで、2分2秒039を叩き出すと、ドゥカティ・レノボ・チームのふたりのタイムを上回った。
Q1から予選に挑んだマルティンは2番手のミラーに対し0.003秒差で開幕戦カタールGP以来となるポールポジションを獲得し、4戦連続フロントロウに並んだ。さらに2番手はミラー、3番手はバニャイアでフロントロウをドゥカティ勢が独占したばかりか、ザルコが4番手、序盤に転倒したバスティアニーニが5番手を獲得しており、トップ5をドゥカティライダーが占める結果となった。
転倒を喫したクアルタラロは6番手で2列目を確保。マルク・マルケスは9番手だった。中上は10番グリッドを獲得している。