4月10日に富士スピードウェイで開催された2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦富士。決勝後の会見で優勝を飾った野尻智紀(TEAM MUGEN)、2位の平川亮(carenex TEAM IMPUL)、3位の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、そしてTEAM MUGENの田中洋克監督がレースを振り返った。
■野尻智紀(TEAM MUGEN)
決勝 優勝
「昨日の第1戦後は、平川選手に負けて悔しい思いというか……やはり平川選手は来るなと。当たり前のことかもしれませんが、そういった感情がありました。第2戦では予選で前に出ていないと抑えきれないと思い、予選でポールポジションを獲るべく、昨日もレースが終わってからしっかりとクルマを見直しました」
「そこでTEAM MUGENの2台体制がすごく活きて、笹原選手の良い部分を少し僕の方に融合させながら、クルマをアジャストしました。それが今日の予選に対してすごく良い方向に行ったため、ポールポジションという最初の目標を達成できました」
「決勝に関しては、このままのトップの座を守るというところで、セットアップも第1戦から結構変えていたため、少し不安もありました。しかし、走り始めると何も不安はなく、最後まで高いポテンシャルを発揮し続けることができたので、今日は本当に素晴らしい1日になったと思います。チーム、そして応援してくださったファンのみなさんに最大限の感謝を表したいと思います」
「(今季は両メーカーのトップドライバーふたりの争いになりそうだ、いう問いに対し)いや、まだまだそんなことはないと思います。残り8戦もありますし、新人や若手と呼ばれる選手も速いです。(会見で)隣にいる宮田選手も速いのはわかっていますので、これからも気を抜かずに戦い続けたいと思います」
■田中洋克監督(TEAM MUGEN)
「まず、シーズン開幕直前に2台体制が決まり、その2台体制実現に協力してくださったスポンサーさま。そして活動のためにご尽力いただいた関係者のみなさまに心からお礼申し上げます。また、この短期間でクルマを作ってくれたチームのメカニック、エンジニアにもお礼を言いたいです。そして野尻選手、本当におめでとう!! 本当に嬉しいです」
「去年野尻選手はタイトルを獲りました。たまたま1年だけ速かったというケースも当然、(レースの)長い歴史の中ではあったと思います。なので、タイトルを獲ってからも速さを継続すること。チームの編成がある程度変わったとしても速さを見せなくてはいけない、という思いがチームとしてもありました。そのプレッシャーのなかで開幕を迎え、第2戦でポール・トゥ・ウイン獲り、また強いTEAM MUGENをお見せすることができ、本当に嬉しく思います」
「笹原(右京)選手は予選で素晴らしいスピードを見せてくれて、決勝でも当然ワンツーを狙う勢いで期待していたのですが、残念ながらスタートでストールとなりました。昨日からもいろいろと対応して第2戦に挑んだのですが……。同じトラブルかは、まだロガーデータを見ていないのでわかりませんが、2戦続けてということは深刻に受け止めなければいけません。次戦に向けてしっかり解析していきたいと思います」
■平川亮(carenex TEAM IMPUL)
決勝 2位
「今日は昨日からコンディションが結構変わりました。ただそれも予測はできており、予選もクルマをうまく合わせきれたとは思うのですが、ドライビングで……少し失敗してしまい8番手に沈んでしまいました。そのため、レースではしっかりと挽回しようと臨みました」
「スタートは良かったのですが、位置取りの関係もありジャンプアップはできませんでした。ただ、その後はペースも良く、ピット作業も素晴らしく良く、宮田選手を抜くことができました。さらに、その後は野尻選手の近くまでは行けましたが、8番手スタートからだと2位までが最大限だったのかなとも思います」
「ベストは尽くしましたが、まだまだ課題はあります。まだ2戦しか終わっていませんので、次戦の鈴鹿大会に向けて、もっと速く、強くなれるように研究していきたいと思います」
■宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
決勝 3位
「予選で2番手になり、決勝では昨年からずっと課題だったスタートを決めることができ、昨年の課題を克服した状態でレースに臨めました。第1戦ではトップ3に比べると少しパフォーマンスが足りていないところがあって、それを改善して、第2戦に臨みました」
「結果は3位と、予選からは順位を落とすことになりましたが、確実に前進していると思います。むしろ昨年は3位に入ることができなかったと思えば、大きな進歩だと思います」
「もちろん、この結果に満足しているわけではありませんが、少なからず前進しているということは再確認できました。まだ残り8戦ありますので、引き続きチームとともに努力したいと思います。表彰台に登れたこと、そして応援してくださったみなさんに本当に感謝しています」