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「タフト 軽じゃない」どういうこと?? いま一度ダイハツ軽クロスオーバーの魅力にせまる!!

 2020年6月にスズキハスラーに続く軽クロスオーバーとなるダイハツタフトが登場して以来、そろそろ2年がたつ。後述するようにタフトの販売は堅調なのに加え、「タフト」と検索すると、「タフト 軽ですか」、「タフト 軽じゃない」というワードが付くそうだ。そこで、いま一度タフトというクルマを分析してみた。

文/永田恵一、写真/DAIHATSU、池之平昌信

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タフトってどんなクルマ?

「タフト」とGoogleで検索すると、検索結果ページの一番下に並んでいる他のキーワードに「タフト 軽じゃない」といったワードが表示される

 タフトはもともと1974年から1984年まで生産された、現在のジムニー程度のサイズとなる4WDのオフローダー(エンジンは1Lガソリンが最小だったので軽自動車ではなく、小型車登録)に使われていた車名である。

 2代目モデルとなる現在のタフトは2019年の東京モーターショーに出展された、ルーフ内蔵の収納ボックスを備えるなど、楽しげな雰囲気を持つ軽クロスオーバーのコンセプトカーとなるWakuWakuが原型だ。

 WakuWakuは東京モーターショーのしばらくあととなる2020年の東京オートサロンで市販版となる現在のタフトに進化し、2020年4月から先行予約が始まり、6月に発売された。

 現在のタフト自体はハスラーのフォロワー(後追い)となる軽クロスオーバーである。その成り立ちはダイハツが現行型4代目タントから展開を始めた、ダイハツの社是となる「良品廉価」実現のための具体的な技術となるDNGAコンセプトで開発されたクルマの土台となるプラットホーム、エンジンやCVTといったパワートレーンを採用しており、ダイハツでは現在最新の軽乗用車となる。

 なお、クロスオーバーというジャンルもあり、タフトで気になる最低地上高は大径タイヤの採用もあり、軽クロスオーバーとしては十二分な190mmを確保。また、悪路走破性ではぬかるみなどで片輪が空転した際にトラクション(駆動力)を高めるグリップサポート制御を4WDだけでなくFFにも装備し、高い機動力を備える。

 機能面以外のタフトの特徴としては下記のとおりである。

・ギア感溢れるタフに見えるエクステリア
・インテリアでは上級グレードとなるGに付くオレンジのアクセントに加え、タフト最大の特徴となるスカイフィールトップ(大型サンルーフ、開閉機能はなし)を全グレードに標準装備
・汚れても装備しやすい点を含め、使い勝手のいいラゲッジスペース

 冒頭に書いた、検索の際に「タフト 軽ですか」、「タフト 軽じゃない」というワードが出るのは、主として内外装のボリューム感やスカイフィールトップ、そして2021年9月まで選べた東京オリンピック記念の白いナンバープレートだと、一見だといっそう軽乗用車に見えないこともあるのではないだろうか。

タフトの長所と短所は? 販売状況はいかに

個性的な内外装デザインや大型ガラスルーフのスカイフィールトップが魅力のタフト。2021年5月10日には一部改良を実施し、ターボ装着グレードを追加したほか、特別仕様車も設定

 タフト登場以来、発表時の4000台という販売目標台数に対し、2020年/4万2942台(6月からの7カ月)、2021年/6万2278台、2022年1月から2月/1万566台と、販売台数は月平均5000台をキープしており好調だ。

 また、タフトの販売はハスラー(2020年/8万114台、2021年/8万2486台、2022年1月から2月/1万218台)に対しても、新車販売の重要な母体となるベースマーケットのない新規車種なのを考えれば、善戦しているといえる。

■長所

 最大の長所は内外装、スカイフィールトップによる明るい雰囲気だろう。タフトが間口の広い軽乗用車なのを考えると、この点だけでタフトを買う人がいるであろうことも理解できる。

 それでいて価格も135万3000円から179万8500円と、スカイフィールトップ(好みや必要性はともかくとして)に加え自動ブレーキ&運転支援システムも全グレードに標準装備されるのと、軽ハイトワゴンのムーヴカスタムでもこのくらいするのを思うとリーズナブルだ。

■短所

 乗ると各社レベルの高い軽乗用車において格別劣るところはないものの、エンジンの基本設計が2005年と古いのもあり動力性能、エンジンの回転フィール、燃費は水準を若干下回る。

 以前よりは良くなったものの自動ブレーキの性能、自動ブレーキの性能とも関連する先行者追従型のアダプティブクルーズコントロールやLKC(レーンキープコントロール、操舵支援)の性能は、レベルの高い軽乗用車においては見劣りする。

 短所というほどではないが、リアシートの前後スライド機能がないのは人によっては気になる点になるかもしれない。

 上記のとおり、クルマに強いこだわりがない人であれば悪い意味でなく「満足できる仕上がり」というのがタフトの全体的な印象だ。

■まとめ

 タフトはハスラーの独占だった軽クロスオーバー業界に「待った」をかけた貴重な存在だ。それだけに前述の短所を改善しながら、今後もハスラーとともに切磋琢磨しつつ頑張ってほしい。

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