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東日本大震震災が起き、東北の支援活動を始めた直後だった。愛想笑いもしないし、無駄口も一切ない。重たそうな南部鉄器のフライパンを軽々と使いこなす。ちょっと近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。「何か気にさわることでも言ったかなぁ」と不安になったくらいだ。 その人は、震災当時は岩手県奥…